経済学部・経済学科

教員VOICE

大久保 和宣 准教授

経済学部​ 経済学科

研究分野​ 「公共経済学」

大久保 和宣 准教授

社会が抱える問題の性質を理解し、

その問題の解決のために有用な知識を生み出すことが、
私の仕事だと考えています。

より良い意思決定のために、公共政策の便益と費用を正しく測る

私は、公共経済学の中の費用便益分析と呼ばれる分野を専門にしています。社会的な意思決定を行うには、代替案(選択肢)の「便益」と「費用」を正しく測らなければなりません。例えば、ある場所にダムを建設すれば、川が氾濫するのを防ぎ、下流の家屋や田畑、人の生命が守られます。これがダム建設の便益です。他方で、ダムの建設には、巨額の金銭的費用がかかりますし、美しい景観が損なわれるという非金銭的費用もあります。ダムを建設するか否かを決めるために、これらの「便益」と「費用」を正しく測定し比較する必要があります。
研究活動では、他の研究者と共同で研究を行ったり、自分の論文を学会で発表して批判にさらしたりしています。衝突も生まれますが、他者の視点を学んだり、新たな発見をしたりすることができます。年間3本ほどのペースで、学生との共同研究を発表していますが、彼らが成長する姿を見守れることは、何よりも喜ばしいことです。
経済学者の研究によって得られた知識は、金融、財政、貿易、環境、医療、教育、労働、交通などの、様々な分野で活用されています。研究によって社会が抱える問題の性質を理解し、その問題の解決のために有用な知識を生み出すことが私の仕事だと考えています。

iPad

Eメールのチェック、インターネットでの調べもの、電子書籍の閲覧、ちょっとしたメモからきちんとした原稿の作成まで、時と場所を選ばず気軽に行えるので、今では手放せない道具になりました。

『社会的ジレンマ 「環境破壊」から「いじめ」まで』
山岸俊男著/PHP新書

たとえ個人レベルでは望ましい行為であっても、みんながそれをやると、社会的レベルでは望ましくない結果を招くことを「社会的ジレンマ」と言います。経済学では、個人に適当な誘因を与えることで、社会的な観点から見て望ましい行動に導くことができると考えます。これに対して、社会心理学者である著者は、人間には「みんながするなら自分もする」という傾向があり、それを利用することで問題を解決することができると説きます。

受験生の方へ​

経済学を学ぶと、われわれの生活が、無意識に築かれた人々の協力関係の中に埋め込まれていることに気づきます。各人が自分の利益を追求するために日々行っていることが、他者の生活を豊かにしているのです。このことが理解できれば、他者の仕事への敬意が生まれるはずですし、自分の仕事にも誇りをもつことができます。本学では初年度から経済学の専門科目を学ぶことができ、あなたが生きていくのに役立つ思考の枠組みを習得するのを助けます。