共創社会学部

龍ケ崎 新松戸

Collaborative
Regional Sociology

共創社会学部

国際文化ツーリズム学科

学びの特色

  • 特色1

    人との交流を
    大切に

    多様な文化を知り、尊重するために、さまざまな人との交流を大切にしています。2023・2024年度には韓国の大学生と交流し、ソウルと東京で航空ビジネスや観光スポットを現地で学ぶプログラムを実施しました。

  • 特色2

    現場を見て、
    実践的に

    地域活性化を考えるならば、現場を見ることが必要です。リアルに現場を体験するため、フィールドワークを行ったり、自治体やNPOなどが行う活動などに参加したりしています。

  • 特色3

    観光のビジネスに
    チャレンジ

    学生の学びたい、やってみたい気持ちに寄り添います。新松戸キャンパス周辺の地域について学び、その魅力を活かすビジネスについて考えました。土産品を企画立案したり、地域のPR広告の制作にも挑戦したりしています。

学びの分野

  • コミュニケーション×多様性

    #多文化共生 #多言語社会 #文化政策 #多角的思考

    異文化理解を深め、多様な文化のあり方や、文化間の交流、葛藤などの現実を学びます。「多文化社会論」などの科目を通して多文化共生を実現していく力を身につけます。
  • 地域活性化×まちづくり

    #移住 #地域経済 #観光まちづくり #地域おこし #交流人口

    まちづくりや地域活性化を視野に、「地域研究論」「地域マネジメント論」「地域表象論」などの科目を通して、地域の新たな魅力を発信・プロデュースする力を身につけます。
  • ビジネス×マーケティング

    #地域ブランド #消費者行動 #ビジネスモデル #旅行業 #宿泊業 #外食産業

    観光関連産業に加えて、「地域マーケティング論」などの科目を通して、経営、マーケティングなどを実践的に学び、文化の発信やヒトの移動などをいかにビジネスに活かすかを学びます。

国際文化ツーリズム学科の“実学”

  • 観光マーケティング論

    マーケティングの理論を学び基礎的知識を修得するとともに、実践力を磨くため土産品の企画を行います。学年や国籍が異なる多様なメンバーでディスカッションを行い、チームで働く力を身につけていきます。

  • 映画とまちづくりの可能性を探る
    (須川ゼミ)

    聖地巡礼のように背景をただ観光して終わるのではなく、もっと深く映像文化を知り地域との関わりを考えるために、映画研究と現地調査を行います。昨年度は東京駅周辺とジブリ作品を調査し学外でポスター発表をしました。

国際文化ツーリズム学科ゼミテーマ一覧(一部抜粋)

  • 消費文化研究(東ゼミ)
  • 観光者心理と観光行動(幸田ゼミ)
  • 楽しい場所とは何か? の研究(福井ゼミ)
  • 観光・交通・まちづくりに関する研究(那須野ゼミ)
  • 「旅行」の効果、効用を考え、体験する(山崎ゼミ)
  • スポーツを通して現代社会(地域社会)を理解する(田簑ゼミ)
  • 世界の文化の多様性と多文化社会での共生の課題を学ぶ(市岡ゼミ)
  • マーケティングの観点から地域活性化について考える(谷口ゼミ) など

カリキュラム

1年生

学びの分野
コミュニケーション×多様性
地域活性化×まちづくり
ビジネス×マーケティング
必修科目
基本科目
  • 1年演習
  • 情報リテラシー演習
  • データリテラシー演習
必修科目
専門共通科目
  • 社会学概論
  • 地域環境概論
  • 観光概論
必修科目
学科英語科目
  • English for Global Communication ⅠⅡ
選択必修科目
専門研究基礎科目
  • 海外地誌
  • 旅行業務総論

2年生※3年生以降も履修可能

学びの分野
コミュニケーション×多様性
地域活性化×まちづくり
ビジネス×マーケティング
必修科目
基本科目
  • 2年演習
必修科目
学科英語科目
  • English for Global Communication ⅢⅣ
選択必修科目
専門研究基礎科目
  • 社会調査法ⅠⅡ
選択必修科目
専門基礎科目
  • 観光社会学
  • ヨーロッパ文化論
  • 観光人類学
  • 文化人類学
  • 多文化社会論
  • 異文化間コミュニケーション論
  • 対人関係論
  • 社会心理学
  • 観光政策論
  • 日本文化史
  • 国際関係と地域
  • 地域表象論
  • 地域研究論
  • 地域マネジメント論
  • ツーリズムと空間
  • 観光地理学
  • 観光マーケティング論
  • 地域マーケティング論
  • 観光経営学
  • キャリアモデル・ケーススタディ
  • ホスピタリティサービス論
  • サービス教育論
  • 観光産業論
  • 観光行動論
選択必修科目
専門発展科目
  • 社会言語学
  • 国際関係論ⅠⅡ
  • グローバル化と文化
  • 国際協力・開発論
  • 観光の法と政策
  • 消費社会学
  • 地域起こし政策論
  • 観光心理学
  • テーマツーリズム特殊講義
  • 宿泊産業論ⅠⅡ
  • 旅行産業論ⅠⅡ
  • 交通ビジネス論ⅠⅡ
  • プロジェクト学習ⅠⅡⅢⅣⅤⅥ
選択科目
学科共通科目
  • 社会福祉原論ⅠⅡ
  • 地域福祉論ⅠⅡ
  • 社会保障論ⅠⅡ
  • 経済地理学ⅠⅡ
  • 交通論ⅠⅡ
  • 日本経済論ⅠⅡ
  • 情報経済論ⅠⅡ
  • 人的資源管理論ⅠⅡ
  • 会計学ⅠⅡ
  • 地方自治論ⅠⅡ
  • 国際法ⅠⅡ
  • NX(日本通運)寄付講座ⅠⅡ
  • 全国通運連盟寄付講座
  • 野村證券寄付講座
  • コンテンポラリー・アート概論ⅠⅡ
  • ソーシャリー・エンゲイジド・アート実践ⅠⅡ
  • アートプロデュース論
  • 心理学概論ⅠⅡ
  • 産業組織心理学

3年生

学びの分野
コミュニケーション×多様性
地域活性化×まちづくり
ビジネス×マーケティング
必修科目
基本科目
  • 3年演習
必修科目
学科英語科目
  • English for Global Communication Ⅴ Ⅵ
選択必修科目
専門発展科目
  • 地域経済論ⅠⅡ
  • English for Global Communication Ⅶ Ⅷ
選択科目
学科共通科目
  • 消費者行動論ⅠⅡ

4年生

学びの分野
コミュニケーション×多様性
地域活性化×まちづくり
ビジネス×マーケティング
必修科目
基本科目
  • 4年演習
  • 卒業論文

授業Pick up

多文化社会論

国際化の進展によって多様な民族、宗教、生活習慣などの文化を持つ人々がともに暮らす私たちの社会で起こるさまざまな社会現象について学びます。

授業の流れ
  • 第1回 ガイダンス
  • 第2回 国境を超える人の動き
  • 第3回 多文化化する日本
  • 第4回 日本にもとからあった多様性
  • 第5回 「ハーフ」の人たち
  • 第6回 労働力として期待される外国人
  • 第7回 日本のムスリム
  • 第8回 難民
  • 第9回 アメリカ社会の分断
  • 第10回 民族・宗教と紛争
  • 第11回 宗教と暴力
  • 第12回 東南アジアの多様性
  • 第13回 性の多様性
  • 第14回 多文化の共生
  • 第15回 まとめ ‐共生へ向けて‐

プロジェクト学習

旅行ツアー企画に加え、プレゼンから実施、添乗までの一連の業務の流れを体験します。旅行会社の一連の仕事に取り組む体験学習です。春学期は日帰り、秋学期は周遊または宿泊を伴う旅行を体験します。

地域表象論(地域のPRについて映画から考える)

地域社会では地域文化のあり方や地域外の人々との共存を再検討しています。地域文化の継承と発展のために、どのようなイメージを誰目線で発信していくべきか、地域PRについて、映画、京都、芸術祭などを事例に考察します。

STUDENT’S VOICE

南伊豆の魅力を
広く伝えたい

出身地・南伊豆を観光地として発展させるノウハウを学んでいます。2年生の夏に、旅行業の国家資格「国内旅行業務取扱管理者」を取得しました。この資格を活かして、将来は自治体の観光課や民間企業(旅行会社)で地元を応援します。

共創社会学部 国際文化ツーリズム学科 2年
大戸 翔偉さん

大戸さんの1日のスケジュール

1 9 : 0010 : 30 地域研究論 サービス教育論 観光地理学 English
Communication
初級Ⅱ
2 10 : 4512 : 15 多文化社会論 2年演習(ゼミ)
3 13 : 0514 : 35 社会調査法Ⅱ プロジェクト
学習Ⅳ
English for global
communication Ⅳ
4 14 : 5016 : 20 キャリアデザインⅡ ホスピタリティ
サービス論
5 16 : 3518 : 05 社会心理学

京浜急行電鉄株式会社 内定

今後も発展するエリアで
駅員として活躍したい

品川や羽田、横浜など今後も発展する地域を営業エリアとしていることに将来性を感じました。3年次秋学期の就活セミナーに参加し、完成度の高いエントリーシートを書けるようになったことが良かったと思います。入社後はお客さまの案内やホーム上の安全確認に力を注ぎ、将来的は車掌や運転士になることが目標です。

共創社会学部 国際文化ツーリズム学科 田村 崇さん

GRADUATES’ VOICE

観光に関する学びを活かして 多くの人を「笑顔」にしていきたい

2019年度 社会学部 国際観光学科
(現:共創社会学部 国際文化ツーリズム学科)卒業
松本 雄佑さん

大学では、観光について過去と現在、そして未来までの一連を学ぶことができたと思います。特に世界からのニーズが高い日本の観光について学び、現在にも活かせています。印象的な授業は「観光地理」「約款/業法」。特に「約款/業法」は業務の細かな取り決めの基準になるので、今でも非常に役に立っています。就活ではキャリアアドバイザーより早めの行動を提案していただき、3年次の春からインターンシップに参加するなど、前倒しを心掛けたことが功を奏しました。会社では、国内の「個人旅行商品」の企画造成を光栄にも担当しています。観光業界はお客さまの動きやトレンドが目まぐるしく変化するので、対応できるように意識して取り組んでいます。毎日さまざまな人とのコミュニケーションを通じて、お客さまに「JTBならでは」の商品提供を心掛け、多くの人を「笑顔」にしていきたいです。

英会話サークルで培った 国際感覚が 海外で活きる力になる

2019年3月 社会学部 国際観光学科
(現:共創社会学部 国際文化ツーリズム学科)卒業
山田 海斗さん

大学の4年間で海外留学やインターンシップを経験し、さまざまな人と出会うなかで、グローバルな視点を学んできました。特に貴重な経験となったのは、英会話サークル「REC」での活動です。サークルでは他学年の学生や卒業生と交流する機会もあり、コミュニケーションスキルや国際感覚を身につけることができました。このスキルは、今の仕事でも役立っています。現在は社内の海外業務研修員制度を利用し、1年間アメリカのニューヨークで国際航空貨物の営業を中心とした業務に携わりながら、グローバルビジネスを実践的に学んでいます。学生時代の異文化間でのコミュニケーションの経験を活かして、お客様のニーズを把握、適切な提案を行うことを心がけています。

目指せる進路

  • 一般企業(総合職・企画職・営業職など)
  • 流通業(マーケティング・販売など)
  • 金融業(銀行・保険など)
  • 旅行業
  • 宿泊業
  • 航空・鉄道業
  • 地域おこし、まちづくりの仕事
  • 国際的な仕事(商社)
  • 国家・地方公務員
  • 大学院進学 など

最新NEWS

2025.07.18 学科トピックス お知らせ 国際文化ツーリズム学科

【国際文化ツーリズム学科】成田でフィールドワーク:3年幸田ゼミ

 3年幸田ゼミは成田でフィールドワークを行い、JR成田駅から成田山新勝寺までの表参道、境内などの観光エリアを中心に視察しました。


 初詣に訪れたことがある学生もいましたが、平日に訪れるのはほとんどが初めて。思っていた以上に平日でも観光客が多く、外国人もたくさんいました。また初詣期間の大混雑ではない広々とした境内や表参道は想像よりも魅力があることがわかりました。


 この観光地の特性は何だろうか。誰をターゲットに、どんなアピールをしたらよいだろうか。フィールドワークの結果をまとめ、分析していく予定です。

執筆者:幸田麻里子(国際文化ツーリズム学科教授)


2025.07.14 学科トピックス お知らせ 国際文化ツーリズム学科

【国際文化ツーリズム学科】新任教員の紹介~那須野育大先生(その3)

 いよいよ、那須野先生へのインタビューも今回で最後となりました。
 その1その2に引き続き、国際文化ツーリズム学科に4月より着任された那須野先生にインタビューしました。その3では、那須野先生のお人柄を探りたいと思います。

●これまでに印象に残った調査場所はありますか?
 これまで印象に残った調査場所について、「観光」と「交通」で1つずつご紹介します。
 「観光」では、黒部宇奈月キャニオンルートをぜひ挙げたいです。ここは、有名な立山黒部アルペンルートではありません。黒部宇奈月キャニオンルートでは、トロッコ電車、竪坑エレベーター、バッテリートロッコ(写真1)、インクライン、専用バスなど様々な乗り物を乗り継いで、日本を支えた電源開発の軌跡を体験できます。人跡未踏の大自然、地底の黒四発電所など、私はここが「日本で一番魅力的な観光地」と思っています。皆さんも、機会を見つけて、いつかぜひ訪問してみてください。


 「交通」では、ドイツのLRT(新型路面電車)を挙げます。ドイツでは、多くの都市でLRTが見られます。そして、このLRTの線路には、電車だけでなく、何とバスも走っています(写真2)。このように、鉄道やバスという輸送モードにこだわらず、柔軟に対応している点が印象的です。「それがどうしたの?」と思われるかもしれませんが、日本には存在しないとても珍しい場面です。社会インフラの有効活用を試みる柔軟な発想が画期的です。


●流通経済大学の学生の印象はいかがですか?
 目的意識をしっかり持った学生、前向きで真面目な学生が多い印象を持っています。本学では1年生からゼミがありますので、教員と学生、学生どうしの距離が近い点がよいと感じています。また、少人数教育のため、学生1人1人としっかり向き合えています。

●趣味は何ですか?
 私の趣味は、大きく3つあります。1つ目の趣味は、鉄道旅行です。既に日本のJRを完乗したため、機会を見つけて海外の鉄道に乗っています(頻繁には行けませんが…)。ICEの食堂車(ドイツ)、英仏海峡を渡るユーロスター(写真3)、ケアンズ~ブリスベンを結ぶ寝台列車(オーストラリア)、台湾を一周する観光列車「環島之星」などが印象に残っています。
 2つ目の趣味は、野球観戦です。学生時代に王貞治元監督を複数回訪問させていただく機会があり、それ以来20年来の福岡ソフトバンクホークスファンです。パリーグファンの方、ぜひ声をかけてください。
 3つ目の趣味は、アジア料理を食べることです。中国、ベトナム、タイ、インドなど、現地の方の作るエスニックな料理を食べることが大好きです。本学の新松戸キャンパス周辺にはベトナム料理店や中華料理店が多いので、食べ歩きを楽しんでいます。

●今、大学生になれるとしたら、どのような学生生活を送りたいですか?
 自分自身の学生生活に悔いは無いので、「今、大学生になれる」としても、同じような学生生活を送ると思います。あえて言うと、正反対の学生生活に興味があります。私は文系学部で文化系サークルに所属していましたので、もし「理系学部で体育会系の部活・サークルに所属する学生になれたら?」と思うことがあります。

●受験生に向けて一言お願いします。
 難しいかもしれませんが、「将来何になりたいか」「そのために何を勉強すべきか」を考えて、大学や学部を選んでみてください。
あなたは、大学で自分の「志」や「目標」という美味しい料理を作ることができます。大学には、素晴らしい食材や調理器具がたくさんあります。それはすなわち、教職員、授業・ゼミ、部活・サークル、教室・図書館です。大学では、これらの食材や調理器具がいわば「定額使いたい放題」です。大学を使い倒して、自分の「志」や「目標」をぜひ実現ください。あなたは、大学でどのような料理を作りますか?

 オープンキャンパスでは、那須野先生の模擬授業も実施します。ぜひ直接、那須野先生の講義も受けに来てください。

2025.07.08 学科トピックス お知らせ 国際文化ツーリズム学科

【国際文化ツーリズム学科】新任教員の紹介~那須野育大先生(その2)

 その1に引き続き、国際文化ツーリズム学科に4月より着任された那須野先生にインタビューしました。その2では、那須野先生の授業をご紹介いただきました。

●授業ではどのようなことを教えていますか?
 現在、下部に記載の4科目を担当しています。学生の皆さんには、授業内容を単に覚えるのではなく、自分の問題意識(意見)で掘り下げて考えてもらいたいと考えています。例えば、「授業で習った○○について自分で調べてみたら、△△という事例があった」「○○について、私は△△と考える」という学生の意見を歓迎します。

【観光産業論】
 本科目では、観光産業を構成する旅行・宿泊・運輸の各産業、テーマパークや文化施設、土産品・飲食サービスなど様々な産業について、そのビジネスモデルを考察します。
【ツーリズムと空間】
 本科目では、日本が目指す観光立国のあり方について、観光地域づくりの観点から考察します。その際、都市と地方、日本と諸外国といったツーリズムにおける空間に着目します。
【交通ビジネス論Ⅱ】
 本科目では、まず、(1)伝統的な交通論の視点から、主に交通の供給、規制政策、運賃等について解説します。次に、(2)交通論の新たな視点として、プラットフォームビジネスや経済安全保障等における交通の位置づけを考察します。
【地域マネジメント論】
 本科目では、持続可能な地域経済社会の構築に向けた「地域政策」や「地域創生」のあり方について考察します。地域を取り巻く課題の解決策について、理論と事例により考察します。

●那須野先生のゼミのテーマは何ですか?
 「2年演習」(2年ゼミ)のテーマは、「観光産業と地域創生」です。ゼミでは、旅行・宿泊・運輸・テーマパークなど観光産業について考察します。その際、特に、観光産業が地域創生に果たす役割を検討します。今後、観光産業では、「地域連携」が重要になると考えられます。人口減少・少子高齢化の状況下、観光産業はただ待っているだけでは、観光客を獲得できません。自ら積極的に地域と連携して、観光客を地域に呼び込む必要があります。
 例えば、旅行産業では、「JTB」が会社を地域ごとに分社化しました。つまり、地域に密着して、自ら観光資源の開発を行い、観光客を呼び込んでいます。また、例えば、運輸産業では、民営化した「南紀白浜空港」が「空港発地方創生」を打ち出しました。つまり、市町村や観光地域づくり法人DMOと連携して、首都圏や外国人の観光客誘致に取り組んでいます。このような問題意識に基づき、ゼミでは、観光産業について、地域創生の観点から検討します。
 ゼミでは、テーマに関する学外授業も積極的に行います。2025年4月には、インフラツーリズムの現地調査の位置づけで、防災地下神殿(首都圏外郭放水路)を見学しました(写真1)。そして同年6月には、観光文化施設の現地調査として、国立科学博物館と東京都庁を訪問しました(写真2)。この後、東京港湾地域の現地調査として、東京みなと丸に乗船予定です。



 また、ゼミでは、グループごとに特定地域の観光と観光産業を調査・研究した後、研究成果をゼミ外部で発表します。外部発表の場として、他大学のゼミとの合同発表会、大学祭「つくばね祭」等を予定しています。

 「3年演習」(3年ゼミ)のテーマは、「観光・交通・まちづくりに関する研究」です。現在、日本を含む先進国では、人口減少・少子高齢化に伴い、内需の減少や潜在成長力の低下、社会保障負担の増加による財政収支の悪化といった問題が懸念されています。とりわけ、日本の多くの地域は、地域産業の衰退、中心市街地の空洞化、中山間地域の過疎化といった問題に直面しています。ゼミでは、こうした地域を取り巻く課題の解決策について、「観光」「交通」「まちづくり」の観点から考察します。国内のみならず、広く国際的な視点から検討します。
 ゼミでは、テーマに関する学外授業やゼミ合宿等も積極的に行います。2025年9月、福島県楢葉町の地域おこし協力隊インターンに参加して、「楢葉町のモビリティ(移動可能性)向上に関する提案」を行う予定です。この研究成果について、ゼミ外部で発表します。外部発表の場として、他大学のゼミとの合同発表会、大学祭「つくばね祭」等を予定しています。

その3に続きます。次回がラストになりますが、那須野先生のお人柄にせまりたいと思います。お楽しみに。

2025.07.01 学科トピックス お知らせ 国際文化ツーリズム学科

【国際文化ツーリズム学科】新任教員の紹介~那須野育大先生(その1)

 国際文化ツーリズム学科に4月から那須野育大准教授が着任されました。
 本学科の学びの柱では「ビジネス・マーケティング」の分野の先生です。本学科の魅力ある先生の研究・授業内容や人柄を紹介すべく、那須野先生にインタビューしました。インタビューの内容は3回にわけて公開していきます。
 今回はその1として、那須野先生のご専門について伺いたいと思います。

●那須野先生の専門分野は何ですか?
 私の専門分野は、商学・経営学に基づく「観光」と「交通」の教育・研究です。言い換えると、ビジネス・マーケティングの観点から観光産業や交通まちづくりを考えることです。
 国際文化ツーリズム学科では、「観光産業論」を担当しています。観光産業を構成する旅行・宿泊・交通の各産業をはじめ、テーマパークや文化施設、土産品・飲食サービスなど様々な産業について、そのビジネスモデルを考えています。
 所属学会では、観光産業のうち交通産業に着目して、「ローカル鉄道のあり方」に関する検討を行っています。近年、ローカル鉄道は、人口減少、自然災害、コロナ禍により、大変厳しい経営環境にあります。社会的に必要不可欠な一方、不採算のローカル鉄道をどのように維持存続すべきか、検討しています。

●研究者への道に進まれたきっかけはありますか?
 研究者の道に進んだきっかけは、研究者であった父の影響です。とはいえ、これは1つのきっかけにすぎず、自分の進路を自分で考えて選んだつもりです。学生時代、研究者になるか、社会人になるか、かなり迷いました。その結果、世の中を広く知っておきたいと考え、社会人の道を選びました。10年間務めた後、研究者に転向した経緯があります。

●研究では何を探求されてきましたか?
 研究では、観光・交通分野における「公共(政府・自治体)と民間(企業)の役割分担」について、探究してきました。「観光」と「交通」では、公共と民間の役割分担が重要です。具体的な研究テーマは、ローカル鉄道と産業観光(Industrial Tourism)の2つです。
 ローカル鉄道と産業観光は、一見すると無関係のように考えられます。しかし、事業における効率性と公益性のバランスをいかに取るか、という点において、共通する部分があります。ここで「効率性」とは、主として民間(企業)の活動により、事業における無駄を省き、ヒト・モノ・カネ等の資源を有効に使うことをいいます。そして「公益性」とは、主として公共(政府・自治体)の活動により、事業における機会や成果を多くの人々に偏りなく行き渡らせることをいいます。つまり「交通」と「観光」の分野で、公共と民間がそれぞれどの程度役割を果たすか、を見極めることが重要性となります。
 しかし、多くの場面において、これら効率性と公益性は相反します。状況により、いずれかを重視せざるを得ないことが多くなります。このような問題意識に基づき、観光・交通分野における「公共(政府・自治体)と民間(企業)の役割分担」について、探究しています。

●専門分野は私たちの生活とどのようなつながりがありますか?
 観光産業の中の交通産業は、ヒトやモノの「移動」を司っています。よく「衣食住」と言いますが、「移動」は「衣食住」と同じかそれ以上に私たちの生活に不可欠です。
 ヒトの移動については、確かに、コロナ禍を経た現在、オンライン会議や在宅勤務といった新しい働き方が普及して、仕事(通勤)での移動はコロナ前より減りました。しかし、観光など定期外の移動は、コロナ前よりむしろ増えています。この典型例は、インバウンド観光客の増加です。やはりオンライン社会となっても、リアルに交流・体験することの重要性は変わりません。
 また、モノの移動についても、情報通信の発達に伴い、確かに商流(取引・決済)と情報流(情報のやり取り)はかなりオンライン化されました。しかし、物流(商品輸送)はオンライン化できず、リアルの世界で運ぶ必要があります。物流が無ければ、ネット通販のモノも届きません。
 このように、ヒトとモノの移動、つまり交通産業は、引き続き、私たちの生活にとって重要な存在であり続けています。

●今はどんな研究をされていますか?
 現在、「ローカル鉄道のあり方検討」に関する研究を行っています。
 そもそも日本では、ローカル鉄道を含む公共交通は、「商業輸送」とされています。このため、民間企業が公共交通を収支採算前提の「商業輸送」として提供しています。しかし、欧米諸国では、公共交通が医療、福祉、教育などと同様の「公共サービス」と見なされています。このため、例えば、図書館や市民プールと同様に、公共(国や自治体)が公共交通に対して必要な資金措置や支援を行います。このことに鑑みれば、日本でも、公共交通を公共サービスとして捉え、維持存続の判断、運営の方策や資金を措置していく必要性が高いと考えられます。

 このような問題意識に基づき、「ローカル鉄道のあり方検討」について研究しています。
 詳しくは、リサーチマップを参照してください↓

 https://researchmap.jp/nasuno-ikuhiro

 その2では、授業内容について伺いたいと思います。お楽しみに。

2025.06.27 国際文化ツーリズム学科 メディア掲載 卒業生の方 保証人の方 地域・一般の方

日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」に共創社会学部 福井准教授が出演!

“いま話題の日本の大問題を徹底討論”する日本テレビの番組「カズレーザーと学ぶ。」(毎週火曜夜10時~放送)に、共創社会学部の福井一喜准教授が、7月1日(火)、スタジオ出演します。テーマは、『令和の新法律SP~日本人と外国人観光客の料金を区別する法』です。

番組HPより

新型コロナウイルスの規制解除や近年続く円安の影響で、訪日外国人観光客が過去最多を記録するなか、日本各地の観光スポットでは、生態系の破壊、インフラの劣化、不動産価格の高騰など住民の生活環境への悪影響が深刻化しているといわれています。こうした『オーバーツーリズム(観光公害)』対策の一つとして、スタジオでは、「日本人と外国人観光客の料金を区別する法」が提案されますが……。出演者たちの意見は真っ二つに分かれる事態に!
白熱する議論の行方は—。“日本の観光の未来”について一緒に考えてみませんか。

「カズレーザーと学ぶ。」は、ちょっと難しい話題も、頭脳派のカズレーザーと一緒なら楽しく理解できるはず!という教養バラエティー番組です。ぜひご覧ください。
※最新話は、TVerでも配信される予定です。

 福井一喜准教授


◆日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」
~芸能人が提言!令和の新法律SP 『日本人と外国人観光客の料金を区別する法』
放送日時:2025年7月1日(火)午後10:00~
MC:カズレーザー(メイプル超合金)
出演者:オカリナ(おかずクラブ)
    SHELLY
    許豊凡(INI)
    松陰寺太勇(ぺこぱ)
    長嶋一茂
    古市憲寿
進行:岩田絵里奈アナウンサー
(番組HPより)

番組HP:https://www.ntv.co.jp/kazu/

2025.06.23 学科トピックス お知らせ 国際文化ツーリズム学科

【国際文化ツーリズム学科】韓国ソウルのカフェから都市の観光を考える

 国際文化ツーリズム学科で「観光地理学」を担当している、准教授の福井一喜です。私のゼミや授業ではカフェについてよく取り上げます。

 みなさんはカフェに行きますか? 私は仕事をしたり友だちと会ったりするだけでなく、その地域や都市のことを知るためのフィールドワークとしても、カフェにはよく行きます。カフェに行くと色々なことがわかります。
 例えば下の写真は、韓国ソウルでいま流行のカフェで、「量り売りケーキのカフェ」です。アイスクリームみたいにケーキをすくい取って、頼んだ量だけ食べられます。現地で体験してきました。日本にはなかなかない業態ですよね?




 韓国にはこういう変わったお店が多いです。韓国の都市は競争が厳しく、新しくて個性のあるお店がどんどん出てきて、お店が入れ替わっていくのが特徴です。それはお店の経営の仕方や、都市の制度、仕組みが日本と違うためです。今、こうした韓国の取り組みを日本の都市や地域の活性化に応用する方法が研究されています。……では、どんなふうに? というのは授業でお話します。オープンキャンパスでもご質問頂けたらお答えしますね。

執筆者:福井一喜(国際文化ツーリズム学科准教授) 専門は観光地理学、経済地理学。

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