ごあいさつ
片山直登
流通経済大学は、1965年に経済学部経済学科の単科大学として茨城県龍ケ崎市に創設されました。現在では新松戸(千葉県)と龍ケ崎の2キャンパス、5学部9学科、5つの大学院研究科(修士・博士課程)を擁する社会科学系を中心とする総合大学に成長することができました。1985年には、高校・大学が連携した高度な教育を実現するために、千葉県柏市に流通経済大学付属柏高等学校を設置しました。また、2023年には付属柏中学校を併設し、中学から大学までつながる10年間の一貫教育によるさらなる学びの充実と飛躍を目指しています。こうした本学の充実、発展の実現は、ひとえに産業界、地域社会の皆様をはじめとする関係各位のご協力、ご支援の賜物であり、心より感謝申し上げます。
さて、本学は開学以来「空理空論を語らない実学主義を標榜し、リベラルアーツの基礎の上に、実業に強い人材の育成」を目標としてきました。この背景には世界有数の総合物流企業である日本通運(株)(現NIPPON EXPRESSホールディングス)の出捐に係るわが国最初の産学協調型大学としての矜持があります。すでに4万7千人を超える卒業生を世に送り出しており、流通、物流部門をはじめ、金融、商社等のサービス産業分野、公務、教育、スポーツの分野、さらには海外でも多くの卒業生が活躍しています。
日本はいま大きな変革の時代を迎え、少子高齢化、人口減少による人手不足など、様々な課題が山積しています。その一方で、AI、ロボットなどの技術革新やデジタル化の進展などにより、これらの課題を解決できる大きな可能性が残されています。こうした時代を乗り切ることができる人材をどう育てていくのか、私たち流通経済大学のすべての教職員は考え、行動し、様々な挑戦に取り組み続けています。
本学は2021年に策定したRRV-Reborn RKU Vision-のもと、SDGsが掲げる「誰一人取り残さない」キャンパスづくりを目標に、すべての学生の個性や能力を最大限に伸ばす「日本で一番学生に寄り添った大学」の実現に取り組んできました。そして2024年、本学は新たなRRV-Realize RKU Vision-を掲げます。本学の3つの伝統「実学主義」「教養教育」「少人数教育」を継承しながら、大学における様々な学びと活動を通じて、学生が自らを認識し、自ら目標を掲げ、達成する-Realize-を支援する大学を目指します。
流通経済大学は、これからも建学以来60年にわたる歴史の積み重ねを踏まえつつ、社会の変化を敏感に感じとりながら、教育内容、教育システムの充実を図り、先進的な大学教育を創っていきます。そして知性豊かで、心身ともに快活な、社会に貢献できる若者を育てていきたいと考えています。 最後に、一度きりの人生を流通経済大学で学ぶ選択をした学生が、いきいきとした人生を送ることができるように、全学をあげてサポートすることを宣言します。今後とも本学の教育・研究活動に一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
略歴
1978年 | 神奈川県立厚木高等学校卒業 |
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1982年 | 早稲田大学理工学部工業経営学科 卒業 |
1984年 | 早稲田大学理工学研究科工業経営分野博士前期課程 修了 |
1987年 | 早稲田大学理工学部工業経営学科 助手 |
1988年 | 早稲田大学理工学研究科工業経営分野博士後期課程 単位取得退学 |
1990年 | 金沢工業大学工学部経営工学科 講師 |
1996年 | 流通経済大学流通情報学部流通情報学科 助教授 |
2002年 | 流通経済大学流通情報学部流通情報学科 教授 |
2010年 | 博士(物流情報学)(流通経済大学) |
2011年 | 流通経済大学 学生部長 |
2012年 | 流通経済大学 学長補佐 |
2013年 | 流通経済大学 教務部長 |
2015年 | 学校法人日通学園 評議員 学校法人日通学園 理事 |
2016年 | 流通経済大学 教育学習支援センター長 |
2017年 | 流通経済大学 流通情報学部長 |
2021年 | 流通経済大学 副学長 |
2024年 | 流通経済大学 学長 |