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法学部ってどんなところ?vol.22

戦後日本の外交・安全保障から学ぶ現代の国際関係

 みなさん、こんにちは! 今回の「法学部ってどんなところ」では、「国際関係論」の講義を紹介します。何かと話題になることも多く、今や私たちの生活とも関わりが深まっている国際関係を扱うこの授業は、どのようなものなのでしょうか。担当の植村先生にお話を伺いました。



<教員紹介>
植村 秀樹:法学部自治行政学科教授
青山学院大学大学院国際政治経済学研究科博士課程修了。
文部省教科書調査官、本学経済学部助教授等を経て、現職。博士(国際政治学)

―――植村先生、以前は「国際関係論Ⅰ」の内容を中心にお話をお聞かせいただきありがとうございました。今回は「国際関係論Ⅱ」についてお聞きしたいと思います。早速ですが、こちらの授業は、どのような内容を扱っているのでしょうか?
植村:まずはおさらいですが、春学期(前期)に開講される「国際関係論」では、「歴史」に焦点を当てて国際関係について学ぶという話をしたのは覚えていますか?

―――はい、歴史を学ぶことで現在を理解できるようになるというお話が印象に残っています。
植村:そうでしたね。具体的には、「国際関係論」では主に第二次世界大戦後の国際関係について学習します。敗戦後の日本が新憲法を制定した後、米ソ間の冷戦が激しくなる中で主な連合国との間で対日平和条約を結ぶことで国際社会に復帰しました。こうして新たな国家の体制を整えていく中で、日米安保条約を結んで安全保障政策の柱としていった経緯などを解説するわけです。

―――その上で、「国際関係論Ⅱ」では、どういったことを学べるのでしょうか?
植村:春学期の授業をうけて行われる「国際関係論」では、こうした歴史を踏まえて、1960年代以降現在に至るまでの国際関係とその中での日本の外交・安全保障問題を中心に講義しています。

―――まさに歴史を踏まえて現在を理解するというわけですね。現在でも日本の外交や国際関係の柱となるのはやはり日米関係だということなのでしょうか。
植村:そうですね。これも敗戦という歴史の産物で、新憲法の制定によって日本国として生まれ変わり、国際社会に復帰する過程でそのような「国際関係」が形成されました。その一方で、1972年まで沖縄がアメリカの統治下に置かれていたことや、日米安保体制にいくつもの密約(=秘密の約束)が隠されていたことなども現在ではわかっています。授業の中ではそうした新たな研究によって明らかになったことも学んでいきます。

―――最新の研究成果が講義に反映されているのですね。
植村:私も含めて、大学の教員は研究者でもあります。日ごろから自分の研究テーマを追究しており、論文を発表しています。自分の研究を行う一方で、他の研究者の最新の研究動向にも常に目を配っています。最新の研究成果を講義に活かすのは簡単なことではありませんが、学生もわかる範囲で、できるだけ取り入れるようにしています。

―教育と研究とがしっかり結び付いているということでしょうか。
植村:大学は教育機関であると同時に研究機関でもあります。最も信頼できる通説を重視つつも自分の研究に基づいて教育に当たっています。私の授業でも最新の研究成果を示している論文をわりやすく解説するなどの工夫をしています。

―――日々生起しているさまざまな国際問題に関心を寄せる学生も多いのではないかと思いますが?
植村:そうですね。学生はやはり、実際に起きている問題に強い関心を持っています。ですから、そうしたテーマも講義の中に取り入れるようにしています。それも単なる時事問題の解説ではなくて、国際問題の歴史やその構造から解きほぐして解説するようにしています。どんな国際問題も日本と深い関わりがあるものです。

―――「国際関係論Ⅱ」の授業で学習することは、学生の将来にとっても有益なことでしょうか?
植村:もちろんです。今や、国際問題と無縁の仕事や職場はほとんどないといってもいいでしょう。遠い外国の出来事のようでも実際には多くの人の仕事や生活と結びついています。身近な問題にひきつけて考えてみるという姿勢が学生にも求められています。

―――「国際関係論Ⅱ」の授業について理解できました。今日はありがとうございました。
植村:ありがとうございました。

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