経済学部
経済学科 梅木ゼミ
- 教 員
- 梅木 眞(ウメキ シン)教授
- 経営組織論
- 金融論
- 所属期間
- 3年次〜4年次 通年
- 構 成
- 13名
- キャンパス
- 新松戸キャンパス
※取材時(2025年1月14日)の情報に基づく

現場で通用する力を育てる
組織を動かす土台をゼミで築く

梅木 眞教授
3年 對馬さん
梅木ゼミってこんなゼミ
「経営組織論」を専門に、経営理論、財務などまでを幅広く学び、企業の経営をよりよくするにはどうすればよいかを考えます。授業では中小企業診断士向けのテキストを1年かけてじっくり読み進め、パートごとに担当を分担。調べた内容を資料にまとめ、毎週2〜3名が発表するスタイルで学びを深めます。銀行勤務経験のある梅木先生の実体験を交えた講義は実践的。将来、企業現場で経営改善や組織づくりに貢献できる力を育むことを目指します。
梅木ゼミではどんなことを学びますか?
梅木先生:経営学というと、経営戦略やマーケティングなど大きな枠組みに目を向けがちですが、梅木ゼミでは、現場で働く人がどのように動けば会社に貢献できるか、足元の経営に目を向けて学んでいきます。実際の授業では、中小企業診断士向けのテキストを1年かけて、みんなでじっくり読み進め、持ち回りで調べた内容を資料にまとめ、毎週2〜3名ずつ発表していきます。
對馬:1冊で枕になるほど分厚いテキストなんです(笑)。とても高度な内容なので、ついていくのが大変。テキストの内容をちゃんと理解していないと課題に即した発表ができないので、自ずとみんな焦りって勉強に力を入れますし、その分、ゼミ内のモチベーションも高くなっているのを感じます。

梅木先生:今、経営コンサルタントのような職業が流行っていますけれども、バズワードのような言葉を並べて「これをやれば経営がうまくいく」とかんたんにいってしまう人もいます。しかし、私はもっと地に足のついた考え方を大事にしてほしいと思っています。たとえ資格がなくても、現場でしっかりと状況を見て、「こうすればよくなるんじゃないか」と上司や経営陣に提案できるような人になってほしい。経営を変えるって、現場の小さい改革の積み重ねだと思いますから。それに、もし将来起業するようなことがあっても、自分の力で会社をしっかりと動かしていけるような、そんな実践力を身につけてほしいと思っています。私が目指すのは、地に足のついた経営を学ぶゼミ。そのための一つの手段として、中小企業診断士向けのテキストも活用している、という位置づけですね。あとは、実際に資格取得を目指す学生にはサポートをします。卒業後もじっくり学びながら資格を取得したいという人もいますので、ゼミでは土台づくりを意識しています。
梅木ゼミの魅力はどんなところですか?
對馬:梅木先生は、銀行勤務経験があるので、実体験基づいた話を取り入れてくださいます。具体的な場面を聞けると、教科書の内容と現実のつながりが見えてきて、理解が深まるんです。ただ知識を詰め込むのではなく、社会でどう役立つのかをイメージしながら学べるのが梅木先生の授業の魅力だと思います。
梅木先生:私は大学では経済学を学び、新卒で都市銀行に就職しましたが、銀行の現場で実感したのは「経済の知識だけでは不十分だ」ということでした。世の中の会社の仕組みや経営のルールを知らなかったので、どう動けばよいかもわからなかったのです。そうした経験から大学院で経営を学び直しました。だからこそ、ここは経済学部ですけれども、学生には経済だけでなく経営の視点も持ってほしいと思っています。講義やゼミではもちろん、オープンキャンパスや高校訪問などでもその違いをていねいに伝えるようにしています。
ゼミ活動を通じて成長を感じたことはありますか?

對馬:ゼミでは幅広い内容を学んでいるので視野が広がりました。日々のニュースを見ていても、社会の動きと知識がつながる感覚が少しずつ出てきたように感じています。また、みんなの前でプレゼンをする機会があったことも、自分にとって大きな学びでした。自分で調べてスライドにまとめ、発表することで理解が深まりましたし、人に教えることで、さらに自分の学びが定着することも実感しました。
梅木先生:對馬さんは2年生のとき、学内のプレゼン大会で最優秀賞を取った経験があるくらい、もともとプレゼンテーションスキルが高いんですよ。對馬さんの素晴らしいところは、教科書に載っていることだけにとどまらず、自分でさらに調べて、より深い理解をもって発表できるところです。だからこそ、プレゼンにも説得力がありますし、聞いている側も「なるほど」と思わされるんですね。そうしたスキルをゼミに入ってからもしっかり活かしてくれていて、ゼミ内の発表の場でも安定感がありましたし、ほかの学生にもいい刺激を与えてくれていましたね。発表の構成や伝え方など、「なるほど、こうすれば伝わるのか」と参考になる場面が多くて、周りの成長にもつながっていたと思います。
對馬:ありがとうございます。これから4年生になって就職活動も本格化していきますので、梅木ゼミで得た知識やスキルを活かしたいと思います。
梅木先生:今の對馬さんが持っている実力をしっかり発揮できるような仕事に出会ってくれたら、それが一番の幸せじゃないかと思います。新卒って、一度しか使えない「プラスのチケット」のようなもの。だからこそ、自分の可能性や潜在能力も含めて、しっかりアピールして、悔いのない就活をしてもらいたい。それが、私の心からの願いです。