流通情報学部 大学院 物流情報学研究科 物流科学研究所

矢野 裕児

矢野 裕児

矢野 裕児(ヤノ ユウジ)

YANO Yuji

学位:工学博士

所属 (学部・職位・学内役職)

流通情報学部 大学院 物流情報学研究科 物流科学研究所 教授 (流通情報学部長、物流科学研究所長)

連絡先/ホームページ

eメールアドレス : yano@rku.ac.jp

学歴/経歴

横浜国立大学工学部、大学院、日本大学大学院理工学研究科建築学専攻 博士後期課程修了 工学博士
東京生まれ、東京育ちです。大学時代は、建築学を専攻し、都市計画を勉強していました。街を歩くことが好きで、趣味は旅行です。
その後、日通総合研究所、富士総合研究所に所属し、本学にきました。

担当科目

流通情報システム論Ⅰ Ⅱ
災害ロジスティクス論
ダイレクトマーケティング実践講座
IoTロジスティクス実践講座
物流マネジメント実践講座
地域ロジスティクス実践講座
プロジェクト学習(ロジスティクス)
日本通運(NX)寄付講座Ⅰ Ⅱ

授業・ゼミ

〇学部で担当している講義は、流通情報システム論Ⅰ Ⅱ、災害ロジスティクス論です。
流通情報システム論では、流通と情報のそれぞれの仕組みと、それを融合することの重要性、さらに企業はその融合をどのように展開しているのか、企業事例も含めてお話しします。さらに秋学期は、今後Society5.0が進むといわれるなか、IoT、AI、自動運転等の新技術が進むことによって、社会、企業はどのように変革していくのか、DXなどとの関係も含めて考えていきます。このように流通情報システム論では、今後、どのような社会が展開していくのか、皆さんと一緒に考えていきます。
災害ロジスティクス論では、東日本大震災において物流面でどのような問題が発生したのか、その問題点、課題についてお話しします。物流、ロジスティクスは、私たちの生活を支える重要なインフラです。しかしながら、平常時はその重要性を忘れがちです。今後発生が予想されている首都直下地震、南海トラフ巨大地震に備えて、リスク対応の重要性をお話しします。災害時の物流に関して扱う、日本では唯一の開講科目となっています。
〇産学連携で、毎回、企業講師を毎回お招きし、企業での実例を紹介していただく実践講座を担当しています。企業の生の声を聴きながら、最新の企業の状況を知ることができるのと同時に、学生の皆さんが、就職を考える時にも重要となります。私が担当しているのは、以下の4つの実践講座です。
ダイレクトマーケティング実践講座では、近年急激に拡大しているネット通販を中心に、どのような仕組みとなっているのか、毎回ネット通販企業の方をお招きし進めます。
IoTロジスティクス実践講座は、ロジスティクスにかかわる最新技術の動向を客員講師に話していただくものです。IoTとはInternet of Things、モノのインターネットという意味です。今は人間がインターネットとつながっていますが、モノがインターネットとつながるとどのような世界になるのか。新しい社会の姿を探っていきます。
物流マネジメント実践講座では、物流業界の方をお招きし、トラック運送業界、倉庫業界、鉄道貨物業界などの現状をお聞きします。
地域ロジスティクス実践講座は、茨城県庁、茨城県の地元企業の方、そして地域活性化のプロの方をお招きし、地域とビジネス、ロジスティクスの現状と今後の展開を考えていきます。
〇プロジェクト学習(ロジスティクス)は、テーマを設定し、学生の皆さんがグループワークで、提案、発表していくものです。千葉県内で生産・加工された商品を海外へどのように輸出するのか、JETRO(日本貿易振興機構)と連携して進めます。
〇日本通運(NX)寄付講座ⅠⅡは、毎回日本通運から講師をお招きし、日本通運の歩み、物流、ロジスティクスの基礎、消費生活と物流、物流を支えるインフラについて、お話ししていただきます。

研究・専攻分野

ロジスティクス、物流、流通、都市計画

研究テーマ

研究テーマは、ロジスティクス、物流、流通、都市計画です。
特に最近は、物流における災害時対応、人手不足と物流、環境問題とロジスティクス、ネット販売と物流、企業物流、農産物物流、卸売市場の物流、大型店舗の立地等について研究しています。

著書・論文・研究発表

•「物流論」中央経済社、共著
•「現代リスク社会と3・11複合災害の経済分析」中央大学研究叢書、共著
•「現代流通変容の諸相」中央大学出版部、共著
•「現代ロジスティクス論」中央経済社、共著
•「自由化時代のネットワーク産業と社会資本」八千代出版、共著
•「病院のロジスティクス」白桃書房、共著
•「3PLビジネスとロジスティクス戦略」白桃書房、共著
•「農産物物流が直面する課題と改革」
•「道路貨物運送業における労働力不足の推移」
•「AI、IoT等の新技術がもたらすロジスティクス改革と課題」
•「東日本大震災以降のロジスティクスにおけるリスクマネジメントについて」
•「ロジスティクスに関する新たな視点-企業のリスク対応への取組-」
•「地域活動拠点を利用した買い物弱者対応の展開」
•「宅配便の再配達をめぐる現状と課題」
•「荷主企業による鉄道コンテナ輸送の評価とグリーンロジスティクスの可能性」
•「物流の動向と省エネルギー対応」
•「LCAの視点からみた物流の環境負荷に関する研究」
•「オムニチャネルとロジスティクス」
•「地域におけるロジスティクスと都市環境の最適化に関する基礎的研究」
•「物流業界の人材育成について」等

所属学会

日本物流学会副会長、日本商業施設学会会長、日本ダイレクトマーケティング学会理事、日本海運経済学会評議員、日本交通学会

社会貢献活動

•交通政策審議会物流部会委員(国土交通省)
•交通政策審議会交通体系分科会地域公共交通部会委員(国土交通省)
•2020年代の総合物流施策大綱に関する検討会座長代理(国土交通省)
•今後の鉄道物流のあり方に関する検討会委員(国土交通省)
•紙加工品(衛生用品分野)物流研究会座長(国土交通省)
•加工食品物流における生産性向上及びトラックドライバーの労働時間改善に関する懇談会座長(国土交通省)
•荷主と物流事業者が連携したBCP策定促進に関する検討会委員長(国土交通省)
•グリーン物流パートナーシップ会議事業推進委員会委員(国土交通省、経済産業省)
•地域を支える持続可能な物流システムのあり方に関する検討会委員(国土交通省)
•非接触・非対面型配送モデル創出事業座長(国土交通省)
•多様な支援物資物流システム構築協議会委員長(国土交通省関東運輸局)
•鉄道コンテナ輸送障害対策推進検討委員会委員長(国土交通省関東・中部運輸局)
•産業構造審議会流通部会専門調査会委員(経済産業省)
•総合資源エネルギー調査会省エネルギー小委員会委員(経済産業省)
•総合資源エネルギー調査会省エネルギー小委員会荷主判断基準WG座長(経済産業省)
•食料品地域物流円滑化等推進協議会委員長(農林水産省・食品流通構造改善促進機構)
•フィジカルインターネット実現会議建材・住宅設備WG座長(経済産業省)
•大規模小売店舗立地審議会会長(東京都・茨城県)
•東京都卸売市場審議会委員委員長代理(東京都)
•能力開発委員会委員長(日本ロジスティクスシステム協会)等を歴任

学生へのメッセージ

自分自身の大学時代を振り返ってみると、その時の様々な経験は、明確なかたちではないにせよ、現在でも、とても大きく心に残っています。若い時代は、何事に対しても吸収力がありますが、だからといって、ただ待っているだけではだめです。いろいろなことに好奇心をもつこと、これが学生時代において、もっとも重要なことだと思います。