最新情報

News

【国際文化ツーリズム学科・授業紹介6】観光行動論

※これまでの授業紹介シリーズの記事はこちら
荒川先生「English for Global Communication
谷口先生「地域マーケティング論
山崎先生「プロジェクト学習
那須野先生「観光産業論
澤海先生「社会言語学

 「観光行動論」では、観光行動がどのように起きているのか、何に影響を受けて観光行動が変わるのか…観光をする人の気持ち(観光者心理)を中心に分析したり、それを把握したりする方法を学びます。
 観光に伴う移動は、ある地点までは寄り道をせず進み、そこから先はゆるやかな移動の組み合わせになるといわれています。遠くまで移動する旅行では、「せっかくだから」という気持ちが強いため、「ついでに立ち寄る」エリアが広くなります。東京から札幌に旅行した「ついでに」140キロ離れた旭川に行く旅行や、ヨーロッパに行くのにロンドン、パリ、ローマと3か国周遊の旅行がみられるのはこのためです。日本からヨーロッパへの旅行は、「せっかくだから」の気持ちが強くなり、北海道から九州までの日本がすっぽり入るほどのエリアを「ついでに立ち寄る」ことがあります。


 また、遠くまで移動する旅行では、一般的により価値が高いと考えられる、代替性の低い観光対象を回ります。実際に販売されている旅行商品(いわゆるパッケージ旅行)を分析してみると、この様子をみることができます。
 関東近郊に住む私たちにとって、3日間の九州旅行のプランは当たり前のようですが、逆に九州発の関東旅行をみると、私たちではまずあり得ない旅程となっていました。おそらく関東発の九州旅行の旅程も、九州の人たちには驚くものとなっているのでしょう。

 こうした旅行では広いエリア内で移動しながら、より代替性が低い観光対象を回っています。これは「せっかくだから」の気持ちが旅行商品に反映されているためであることがわかりました。
 旅行商品は観光する人のニーズを反映したもので、それを分析することで、観光をする人の気持ちを読み取ることができます。観光をする人の気持ちを知ることで、より魅力的なツアープランにつなげることもできるかも。
 このほか、不安な気持ちが観光行動にどんな影響を与えるか、おみやげを買う人の気持ちと購買行動など、自分も行っている観光行動を分析してみると、新たな視点がみえて、ますます観光が楽しく、興味深くなるかもしれません。

                                              (担当教員:幸田麻里子)


入試情報 with RYUKEI