【国際文化ツーリズム学科・授業紹介5】「社会言語学」授業内容紹介~『となりのトトロ』を題材として~
国際文化ツーリズム学科ではこれまでに授業紹介シリーズの記事を4件載せてきました。
荒川先生「English for Global Communication」
谷口先生「地域マーケティング論」
山崎先生「プロジェクト学習」
那須野先生「観光産業論」
今回の記事では澤海が担当する「社会言語学」の授業紹介を載せます。この授業ではみなさんの使う言葉がいかに社会に影響されているかを考える授業で,例えば,男性や女性が使うことが多い言葉や,丁寧な表現などを学習しています。この授業の第9回目に,客員講師として神田外語大学専任講師の菊池祐介氏を招へいしました。菊池氏は米国でTESOL(英語教授法)修士号を取得した後,日本に帰国し,海外留学カウンセラーやオンライン英会話の教材開発などを経験し,多岐にわたって活躍中の先生です。
この日の授業では,日本で多くの人に親しまれている『となりのトトロ』のシーンを英語で鑑賞し,日本語版と英語版の違いについてじっくりと学生たちとともに考え,そこから「翻訳する」とはどういうことかを改めて考察するものでした。例えば,「お地蔵さま」というものが日本語版のシーンで使われますが,これをどう英語に訳せばよいか,欧米諸国で同等のものがないような場合にうまく言い換える技法なども学習しました。
その後,英語版漫画を日本人が読んでみることのメリット・デメリットについて考えました。さらに,日本語に特徴的な役割語を勉強しました。「~なんじゃよ」「オラ~だぁ」といった言葉を聞くと,日本語を使っている人ならば自然とどういう人物が話したのか想像に難くないはずです。学生たちには,実際にアニメの有名なキャラクターを演じるロールプレーをしてもらったりして,とても和やかでにぎやかな時間でした。
そして,学生たちが実際に翻訳家になった気持ちで,有名な著書のタイトルを英訳してもらい,その意見を学生間で交換しました。最後には,日本文化の「察する文化」は果たして良いものか,悪いものか,という考えさせられるディスカッションを実施し,90分の授業はあっという間に過ぎました。学生たちは普段とは違う雰囲気の授業になり,授業後のリアクションペーパーで多くのポジティブな意見が寄せられました。
























