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【大学院 社会学研究科】下司優里准教授と院生が国際学会で表彰されました

10月にシンガポールで開催された「国際知的・発達障害学会」(IASSIDD=International Association for the Scientific Study of Intellectual and Developmental Disabilities)の アジア太平洋会議(Asia Pacific Congress)で、本学大学院 社会学研究科の下司優里准教授と修士課程院生のヌルサリー・オカノさんが、「日本で発達障がい児を育てるインドネシア人親の子育て実態と支援課題」について研究発表を行い、発表賞(Poster Presentation Award)を受賞しました。

国際知的・発達障害学会 アジア太平洋会議

国際知的・発達障害学会(IASSIDD)は、1964年に設立された、知的・発達障がいに関する世界最大の学術研究団体で、下司准教授とヌルサリー・オカノさんの研究は、その文化的関連性と独創性が評価されました。

(撮影:末光茂)

 「発表賞」の表彰状

 

※研究発表の詳細は下記のとおりです。


【発表題目】
Parenting Support for Indonesian Parents Raising Children with IDDs in Japan: Current Challenges and Needs
(日本に在住するインドネシア人家庭における発達障がい児の子育て支援に関する研究)

【概要】
本研究では、日本で発達障がい児を育てるインドネシア人親の子育て実態と支援課題を明らかにしました。関東在住の13人へのインタビューから、育児を困難にする原因は言語や文化の違いよりも、むしろ子どもの障がい特性による行動や関わり方の問題が大きいことが示されました。一方で、外国人親であることの脆弱さから支援機関とのつながりが乏しく、孤立しやすい状況にあることもわかりました。母語での正確な情報提供や、同文化の保護者間の交流・支援のためのコミュニティ形成が重要な課題であると考えます。

【下司准教授のコメント】
この度は、栄えある賞を受賞し、大変光栄に思います。
本研究をさらに発展させることで、自らの生まれ育った環境とは異なる国・文化・言語のなかで子育てを行い、さらに発達に特性のある子どもを育てるという複合的な課題に直面する親たちとその子どもたちへの理解や支援が、より深まっていく一助となることを願っています。
今後も、当事者に誠実に、研究に真摯に向き合ってまいります。


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