【国際文化ツーリズム学科】台湾ゼミ旅行の結果報告(その1) ―中華系の文化、そして、多文化化する社会―
9月1日から5日の5日間、
台湾は中華系の人たちが多数を占めますが、その大半は福建省など中国南部沿岸の出身で、その信仰のあり方は一般的な中国の漢族のものと異なります。学生たちは、観光地として有名な台北市内の龍山寺を訪問し、仏教、道教に加え福建省起源の媽祖(まそ)信仰が一体となった台湾独特の宗教文化を知ることができました。
一方、台湾では外国人労働者や台湾人との結婚による移民が増え続けており、多文化化が進んでいます。こうした社会の実態を知ることができる場所として、学生たちは台湾最大のイスラーム教徒の礼拝所である台北モスクを訪問しました。そこでは、モスクの理事長にお話をうかがい、台湾のイスラーム教徒の多くがインドネシアをはじめとする東南アジア・南アジアの国々からの人々であること、このモスクが中東などのイスラーム諸国との外交にも大きな役割を果たしていることなどを教えていただきました。また、実際に信徒の方々が礼拝する様子も見学させていただきました。
台湾社会の多文化化を受けて、外国から来た「新住民」の人たちを支援する団体も生まれてきています。その一つである「燦爛時光」という市民グループを訪問し、お話をうかがいました。この市民グループでは、新住民が参加できる文学コンテストを企画したり、新住民に母国語の書籍を貸し出したりといった活動をしているとのことでした。
台湾ゼミ旅行の結果報告は(その2)に続きます。
市岡 卓
(国際文化ツーリズム学科教員)