【法学部・大西ゼミ】他大学との合同ゼミを開催しました
秋学期の定期試験を終えた2月3日、法学部の大西ゼミは、実践女子大学生活科学部の倉持准教授のゼミとの合同ゼミを本学新松戸キャンパスにて開催しました。
合同ゼミのテーマは、インド洋の島国であるモーリシャスで、日本企業が実質的に所有する大型貨物船が座礁し、流出した貨物船の燃料油により周辺環境が汚染されたという、2020年に実際に起こった事件についてです。
この事件は、事故を起こした大型貨物船をチャーターしていた別の日本企業が、法的責任ではなく社会的責任として、モーリシャスの環境回復のために多額の資金を提供したことで、当時話題となりました。
四方を海に囲まれて、船による海上輸送が盛んな日本でも、このような事件は起こりえます。この事件を、法学(海商法)を学ぶ大西ゼミの学生達は、モーリシャスの法律ではなく日本の法律に置き換えて、誰がどのような法的責任を負うのかという観点から分析・検討しました。これに対して、経営学(サステナビリティ時代の企業経営)を学ぶ倉持ゼミの学生達は、経営倫理などの理論からみて、法的責任を負わない企業が環境回復のために資金を支出する行為は肯定されるものなのかという観点から、分析・検討しました。
合同ゼミの当日は、各ゼミが4チームずつに分かれて、検討結果のプレゼンテーションと質疑応答を行いました。大西ゼミの学生達は経営学の観点からの倉持ゼミの発表を、倉持ゼミの学生達は法学の観点からの大西ゼミの発表を真剣に聞き入り、気が付くと、あっという間に合同ゼミ開始から4時間も経っていました。
同じ事件を、普段自分達が学んでいる学問分野とは別の分野からの視点で分析した結果を聞くことは、学生達にはとても刺激的であったようで、今回の合同ゼミを通じて、物事を多面的視野から眺めることの重要性を深く理解したようです。また、自分とは違う大学で学ぶ同年代の若者達と交流する機会を得たことも、学生達にとっては良い経験・良い思い出になったことと思います。
法学部大西ゼミでは今後も、学問を通じて、他大学との交流を図っていきます。