最新情報

News

山崎ゼミ活動報告:福島原発事故被災地研修を夏休みに実施しました!

 9月11日~13日に山崎ゼミを主体に拡大ゼミとして23名(1年~3年)の学生と研修旅行を実施しました。震災から13年が経過、当時小学校一年生か幼稚園の年長で一部分の記憶しかない学生たち、留学生たちはましてや海外の出来事であった東日本大震災という甚大な自然災害と原発事故を同時に被災した福島県の被災地の一部を訪ねました。
 原子力災害伝承館、震災遺構の現場、被災体験された方々の談、フィールドワーク、復興を願う企業の取り組み、復興作業現場など、大学生になった今だからこそ、復興に向けて一歩一歩前に進んでいる現地を「見る、知る、聞く、考える」ことで新たな「学び、気付き」につながったと思います。現地で熱心に活動している学生たちの姿、帰着後の全員からのレポートを読んでそう感じました。
各人のレポートをまとめるとA425ページ、2万5千文字程度になりますが、ここでは代表して研修リーダーのレポートを紹介します。

                                                  【引率教員:山崎良夫】

【研修旅行全体を振り返って・・・リーダー 3年 大河内沙織】
 13年前に起きた東日本大震災の被害の大きさを感じ、その後どのような復興を遂げてきているのかを自分の目で確かめることができた。当時小学1年生だった私は幼いながらも連日ニュースで報道される東北地方の被害の大きさに驚かされたことを覚えている。正直私は原発というものがどの程度危険なのかというのを知らなかった。そして今までどうなっているのかについて学んでこなかった。そのような点も含めて今回の研修では今まで知らなかった東日本大震災による地震・津波・原発被害について考えさせられる研修となった。
「東日本大震災・原子力災害伝承館」は事故のあった福島第一原子力発電所のある双葉町に位置し、当時の様子を資料や写真・映像で展示している。被害に遭われた方(語り部)の話や津波によって変形した消防車などから当時の津波の威力が伝わってきた。また、死者数や観光客数の減少などを数字で表す展示では報道を聞くだけでは伝わらない被害の大きさや人々の生活が一変してしまったことが伝わり、心が痛くなった。同施設や中間貯蔵庫の見学では、原発について学んだ。具体的に被ばくするとどのような影響があるのか、除去土壌にするために必要な様々な工程があること、土壌の保管場所の問題や普段生活しているだけで放射線を浴びていることなど今回の研修をきっかけに知ることのできたことが数多くあった。<中略>
 今回の研修を通して震災当時の様子やその後の取り組み等について学び、時計や建物を当時のまま形を残しているものもあり、時が止まっているようだった。それに対し、復興に向けて新しい取り組みを進めるところがあることを自分の目で確かめることができた。未だに帰宅困難区域があり、完全な復興には程遠いが、地元に戻りたいと思う人や新しく移住してくる人を受け入れるなど元に戻すのではなく新しい形でまちを作ろうとしている意志を感じた。今回の研修で全てを知ることが出来た訳では無いが、同じ日本で起きた震災にもっと関心を持つべきであり今後の日本の防災のためにも語り継ぐ必要があると感じた。

【追記】
 今回の福島研修では東日本大震災で地震・津波・原発事故で被害を受けた福島県双葉町周辺を訪れました。当時の様子を後世に語り継ぐために建てられた伝承館の訪問や語り部による実体験の話を聞くことで、被害の大きさや震災をきっかけに変わってしまった生活を自分の目で確かめることができました。私が印象に残っているのは双葉町をフィールドパートナーの方と巡ったフィールドワークです。地震と津波により姿を変えた小学校や当時のまま形を残した施設や家は時が止まっているようでした。地震の起こった時刻の時計を設置する場所がいくつかあり、この時のことを忘れることの無いよう伝えているように感じました。悲しいものばかりでなく、アートで町を明るくする取り組みや新しく移住する人を受け入れる体制、ようやく双葉町産の野菜が出荷されるなど前に進んでいる様子も見られました。私は当時のことを知らない部分が多くあり、衝撃を受けることがいくつもありました。10年以上たった今でも帰宅困難区域が存在するなど震災以前の生活に戻すには道のりが長く、特に原発事故に関してはまだまだ課題が山積みである現実であることを学びました。これから新しいまちをつくろうと変わっていく様子を今後も見て応援したいと思います。そして今回学んだことを活かして防災について考えたいと思いました。今回の研修に関わり、協力してくださった皆様ありがとうございました。今回の学びを次に繋げていきます。

                                                         以上
       

       

       

       

       




入試情報 with RYUKEI