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【法学部】西島教授が民法「成年年齢」引き下げに関連する講演を行いました

 2022年7月16日(土)13時30分~15時30分新松戸キャンパス講堂にて柏付属高校父母会の研修会が開催され、「民法『成年年齢』引き下げに関連する法的諸問題ー「成人」になるということの意味を考えるー」というテーマで、西島良尚法学部教授が講演をしました。講演時間は70分で、あとは質疑応答の時間が設けられました。

 民法の「成年年齢18歳への引き下げ(2018年改正、2022年4月施行)により、高校3年生で原則として完全な契約責任を負うことになります。保護者の方々にとっては心配や不安な問題であり、それゆえ大変関心が高いテーマでした。

 講演では、まずは、その「成年年齢」が若年化する民法改正の意味と、それに伴う消費者契約法の補充改正、国民生活センター、消費生活センターの活用など、「若年成年層」に対するセーフティーネットの在り方や、我々「大人」の役割などが話されました。

 加えて、今般の民法の「成年年齢」引き下げ影響による、「少年法改正」(2021年改正、20224月施行)がなされ、20歳未満を「少年」とすることは維持しつつ、18歳・19歳の少年を「特定少年」として、18歳未満の「少年」よりも厳罰化の可能性が確保されたことが述べられました。

 さらに、これら「成人」に関わる法律の線引きの「年齢引き下げ」に先立ち、そもそもの始まりである「日本国憲法の改正手続に関する法律」が2007年に制定され、そこで「投票権」が18歳以上とされたことに言及されました。そして、そこで示唆された法律の統一性により、さらに「公職選挙法」における通常の「選挙権」の18歳引き下げ(2015年改正)となり、今般の民法の「成年年齢」18歳への引き下げ、そして「少年法」の18歳・19歳の「少年」の「厳罰化」への改正につながったことに言及されました。

 実質的に「成人」あるいは「大人」であるということは、個人の生活において自立することが基本ですが、加えて、民主政治を支える公的な意味でも「自立した市民」となることを意識すべきことが強調されました。

 そのために、18歳の「若年成年」本人たちとともに、「大人」であるはずの我々も、「自立した市民」になるためにどうあるべきか、今回の一連の法改正を視野に入れて、一緒に考え、一緒に「成長」への「不断の努力をする」ことが大事ではないかということが話されました。

 西島教授によると、「法学」を学ぶことは、私たちが生きるこの社会がどういう仕組みや構造を持っているのか、そしてどこに行こうとしているのかを知るために、大変重要で必要かつ有益であることをお伝えしたいとの思いで講演したとのことです。

 今後も、法学部は、現代の社会において関心が高いトピカルで重要なテーマについて、その有する「知見」を積極的に発信したいと考えています。