福井准教授の著書『「無理しない」観光 価値と多様性の再発見』が刊行されました
社会学部の福井一喜准教授の著書『「無理しない」観光 価値と多様性の再発見』が、ミネルヴァ書房より刊行されました。
<書籍概要>
これから私たちは、どんな観光をめざせばよいのだろうか。無理な町おこしやオーバーツーリズム、いきすぎた観光投資……。観光の問題は、現代社会そのものの矛盾と結びついている。本書は社会を広くとらえる視点から、「無理しない」をテーマに、地域を守る新しい観光のあり方を提言する。
<著者から>
観光と社会の未来を考える本を書きました。「地域を守る」をコンセプトに、まちづくりや自治体の財政、子育て、ジェンダー理論、都市のジェントリフィケーションや金融資本主義、デジタル化、そしてCOVID-19など、いろいろな視点から「無理しない」持続的な観光・地域・社会のありかたを論じています。観光に限らず、広くいまの社会に疑問を抱く方に読んで頂きたいです。
<目次>
はじめに
序 章 なぜ「みんな幸せ」になれなかったのか――観光をめぐる理想と現実
第Ⅰ部 観光で稼ぐのは難しい――観光による経済成長の限界
第一章 高級ホテルの従業員は高級ホテルに泊まれる?――観光する人/される人に生じる格差
第二章 今日の空室は明日売れない――観光が格差を悪化させるのはなぜか?
第三章 予約サイトに一割持っていかれる――プラットフォームビジネスの限界
第Ⅱ部 観光と地域の多様性と自由を生かす――「無理しない」観光のかたち
第四章 すべての地域が「観光地」をめざすべきなのか?――地域をめぐる政治と自由を再考する
第五章 無理な町おこしはしなくていい――ローカルな限定性を生かす
第六章 暮らしやすさを保つ、国土を守る――消費されない観光をめざして
終 章 これからめざす「無理しない」観光のかたち――価値と多様性を再考する
おわりに
参考文献
<書籍情報>
「無理しない」観光 価値と多様性の再発見
福井一喜(著)
4-6,380ページ 定価3,080円(本体2,800円+税)
ISBN 9784623092321