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「法学部ってどんなところ」vol.9

歴史を基礎に学ぶ現在の国際関係

皆さん、こんにちは!今回の「法学部ってどんなところ」では、国際関係論を担当されている植村先生にお話を伺いたいと思います。自治行政学科では、地方の政治や行政だけではなく、国際関係に関する講義も開講されています。そこで、植村先生には、法学部の講義で国際関係論を学ぶことの意義について教えていただきました。

  <教員紹介>
植村 秀樹:法学部自治行政学科教授
青山学院大学大学院国際政治経済学研究科博士課程修了。
文部省教科書調査官、本学経済学部助教授等を経て、現職。
博士(国際政治学)

 ―――植村先生、本日は先生の担当する「国際関係論」という科目についてお話を伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
植村:こちらこそよろしくお願いします。「国際関係論」という科目は前期(春学期)に開講される「国際関係論」と後期(秋学期)に開講される「国際関係論」に分けることができるのですが、今日はこのうち前期に開講される「国際関係論」を中心にお話しできればと思います。

 ―――わかりました。それでは、まず自治行政学科での学習のなかで「国際関係論」という科目にはどのような意義があるのかについて教えてください。
植村:はい。自治行政学科だからといって、地方自治や行政に関する科目だけを勉強すればいいというものではありません。社会に出るとわかりますが、私たちの生活や仕事には様々なことがらが関係しています。広い視野を持って幅広く学ぶことは、将来どんな職業に就くうえでもとても大切です。

 ―――「国際関係論」はどのような意味で重要なのでしょうか?
植村:私たちの生活は今や、あらゆる点で国際関係と無縁ではいられません。人も物も国境を超えて行き来する時代です。服や食べ物からテレビや携帯電話などの工業製品まで、身の回りの品々のなかに外国と無縁なものはほとんどないと言っていいぐらいです。そう考えると、外国と全く無縁の役所や企業はほとんどないということに気が付くでしょう。 

―――外国との関係といっても様々なものがあるように感じますが、「国際関係論」では、どのようなことを中心に学習を進めていくのですか?
植村:外国の政治や経済について学ぶことも重要ですが、まずは、自分が住んでいる国、つまりこの日本が、海外の国々との間でどのような関係を築いてきたのかを知ることが重要です。日本はどのようにして諸外国と付き合ってきたのでしょうか。国際連合をはじめとする国際機関とはどのような関係を構築してきたのでしょうか。「国際関係論」の授業では、そのような「歴史」から学ぶことになります。 

―――ずいぶん遠回りな気がするのですが、歴史を学ぶことはそんなに重要なのですか?
植村:昔から「急がば回れ」とか「慌てる乞食はもらいが少ない」などと言いますよね。過去があってこそ現在があります。歴史を学ばずして現在を理解することはできません。あなたはどのような家族のもとに生まれ、どのように育ってきましたか。そうしたあなたの「歴史」が、今のあなたを形作っていますね。このことは国際関係にも当てはまると考えていただければと思います。

 ―――歴史の学習から始めることで、現在の国際関係が理解できるようになるということでしょうか?
植村:その通りです。今の日米関係も米中関係も、すべての国際関係は歴史の産物です。歴史を学ぶことなく、国際関係の「今」を理解することはできません。なお、秋学期(後期)に開講される「国際関係論」では、今お話ししたような「歴史」を踏まえて現在の国際関係について学習します。そこではオリンピックや新型コロナウイルス感染症の問題も扱います。こちらの科目は「歴史」を土台としながら多様な問題を様々な角度から学習する科目と言えるでしょう。

 ―――国際関係論を学ぶことで広い視野から政治、経済について考えることができるようになるのですね。政治学や地方自治論と合わせて学びたいと思います。今日はありがとうございました。