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Reborn RKU Vision 発表から100日目にあたり

 学長に就任してから本日9日で100日を迎えました。新しいRKU、流通経済大学に生まれ変わるという決意を皆様にお示ししてから、さまざまな出来事がこのRKUにおきました。新型コロナウイルスの感染拡大は止まず、新学期早々、昨年度に引き続き、オンラインを主とする授業形態に戻らざるを得ない状況に見舞われました。そうしたなかでラグビー部寮内における集団感染では、茨城県、龍ケ崎市をはじめ周辺自治体の皆様には大変なご心配をおかけいたしました。改めて、心よりお詫び申し上げます。
 新体制を迎えてから100日目の本日、保健所のご指導によって隔離措置が行われていた最後の学生が解除されました。この100日目とはまさに、発足から困難に見舞われた新生RKUが、再び生まれ変わる日といっても過言ではありません。ここで決意をあらたにし、皆様方とこれからの歩みを共有したいと思います。
 4月にVisionをお示しした際には様々なご意見がありました。単なる「作文」ととらえた方もいらっしゃったでしょう。実現など無理だ、ととらえた方もいたかもしれません。その日から100日、満点ではありませんがお示ししたお約束を一歩ずつ進めて参りました。私たちはこれを「作文」としないために具体的な行動を積み上げて来ました。
 Visionの核となるSDGsの推進の牽引車になるダイバーシティ構想では、8月にはダイバーシティセンター(仮)準備室を立ち上げるところまで参りました。準備室には女性・障がい・LGBTQという課題に対応できる人材の配置を予定しています。来年度が始まる4月1日には共生社会の実現に向けた「司令塔」となるべく正式に発足させるため、さらに具体的な準備を続けてまいります。さらにこのセンターの活動が「空理空論」にならぬよう、身近にできるSDGsの具体的な取り組み、例を示せば、LGBTQガイドラインの策定、職員の研修による意識の共有、さらには誰もが快適に過ごせるための施設の改修などを進めています。これらの取り組みはすでに職員の皆さんの要望の集約や、聞き取り調査などを終了し、設計図づくりに差しかかっています。
 豊かなキャンパスライフを立ち上げ、創造性のある空間を新松戸、龍ケ崎の両キャンパスに展開する試み、「旅する絵のプロジェクト」「食=SHOKUプロジェクト」はコロナ禍の中で、日々前進を続けています。このプロジェクトの主体は若手教員と学生のみなさんです。すでに先行的な取り組みとしてキッチンカーの来訪やロゴの策定などが終わりました。学生による報告のHP掲載、動画作品の製作も進んでいます。まさにVisionは学生・教員・職員が一体になって進めています。7月4日に新松戸キャンパスで開催された「ネット社会の生きづらさを問う」シンポジウムでも、司会進行やパネリストのアテンドを務めたのはRKUの学生でした。
 Reborn RKU Visionは教職員のみなさんだけでなく、学生のみなさんも巻き込みつつあるのです。新松戸キャンパスでは先日、多くのサークルの代表の皆さんに集まっていただき、意見を交換しました。皆一日も早いキャンパスへの復帰とサークル活動の再開を望む声で満ち溢れていました。それはRKUが学生の力でさらに飛躍する萌芽にも思えました。
 Visionで示した重点部の見直しも始まっています。学生や部活動運営に係る情報のデジタル化を進め、誰もがその活動の内容を知ることができる「透明化」の実現に向けて作業が続いています。
 さらに、私たちの最大の課題は、私たちの後に続く学生の確保です。魅力的な学びの場、そしてストレスのないキャンパスを作り上げ、それをどう高校生のみなさんに周知していくか、これは本学が生き残っていくための避けて通れぬ、そして必ず乗り越えなければならない道です。そのために入試方法の改善、SDGsの取り組みに意欲的な学生の確保、さらには未来を見据えた学びの場の再構築などをいま進めています。
 RKUは着実にいま変化の道を歩み始めました。皆さんひとりひとりがこのRKUを変えていく主役です。それは教員、職員だけではありません。みなさんも生まれ変わっていこうではありませんか。

                                        学長 上野 裕一