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法学部ってどんなところ? vol.3

~刑法を学ぼう~

みなさんこんにちは!
「法学部ってどんなところ」では、法学部での学びについて毎回さまざまな先生にインタビューをしていきたいと思っています。
今回インタビューに答えていただいたのは、刑法がご専門で実際に「刑法」の授業を担当されている自治行政学科の島田先生です。島田先生には、刑法という法律の概要やこれを法学部で学ぶことの意義について教えていただきました。
皆さんもこれまでに一度は刑法という法律の名前を聞いたことがあると思いますが、刑法の授業では実際には何を学ぶことができるのか島田先生のお話を聞いてみましょう。

<教員紹介>

島田美小妃:法学部自治行政学科准教授
中央大学大学院法学研究科を経て本学へ着任、法学博士
専門:刑法(医師の刑事責任、被害者の承諾論)

 

―――島田先生のご専門は刑法だとお聞きしました。刑法という法律の名前はニュースなどでも聞いたことがあるのですが、実際のところこれはどういった法律なのでしょうか?
島田:刑法という法律は犯罪が成立する条件とは何か、成立した犯罪に科される刑罰にはどんなものがあるのかといったことを定めた法律です。

―――犯罪や刑罰と聞くと何だか怖いイメージがあります。それに犯罪をしない人には学ぶ必要があるのでしょうか?
島田:確かに犯罪や刑罰と聞くと不安に感じる人もいるかもしれませんね。ですが、これらについて学ぶことで、より自由にまたより安全に暮らすことができるようになると思っています。

―――それはどういう意味ですか?
島田:少し難しかったかもしれませんね。刑法を学ぶことで、どんなことをすると犯罪になり刑罰が科されることになるのかが分かれば、反対にどこまでなら自由に行動できるのかも知ることができますよね。

―――確かにそうですね。
島田:そうなんです。これは、言い換えれば、私たちがとることのできる行動の選択肢が明らかになるということでもあります。また、この選択肢の範囲内では刑罰を科される不安なく自由な生活をおくることができるようになるということもできるでしょう

―――犯罪と刑罰について学ぶことで安心して生活できるようになるということですね。
島田:はい、その通りです。

―――ありがとうございます。その他に刑法を学ぶことにはどんな意味がありますか?
島田:その質問にお答えする前に1つお聞きしたいのですが、殺人事件がおこるとテレビなどで多くの報道がなされますが、普段は被害者寄りの視点に立ってこの報道を聞いていませんか?

―――確かにそうかもしれません。なかなか犯罪を犯す人の気持ちは理解できません。
島田:そう感じる人も多いのですが、実際には、凶悪な犯罪ばかりではありませんし、凶悪な犯罪をした人にもそれなりの理由があることも少なくありません。また、自動車事故のように、いつ私たちが行ってもおかしくない犯罪も実はたくさんあるんです。こういったことは刑法を学ぶことでよりよく理解できると思います。

―――刑法を学ぶことで、自分も犯罪を犯すかも知れないという視点に立って考えることができるようになるということですか?
島田:そういうことです。刑法では被害者と犯罪行為者の両方の立場で事案の解決を考えていきます。これを学ぶことで、多面的に物事を捉える姿勢を身につけることができるでしょう。

―――刑法は自分と違う考え方にも触れられる学問なんですね。それでは、大学で刑法を学ぶ意味はどんなところにあるのでしょうか?
島田:当たり前のことですが、警察官を目指している人にとっては将来実際の業務に携わる上で非常に重要になるでしょうが、それ以外の人にとっても刑法を学ぶことは重要だと考えています。

―――それはどういうことでしょうか。
島田:刑法に規定された犯罪は場合によっては死刑のような重たい刑罰と結びつきます。そのため刑法は厳格に運用されなければならないとされ、これを学ぶ際には論理性が強く要求されます。このような刑法について学ぶことで論理的に物事を考える力が身につきます。これは就活をする上でも欠かせない能力といえるでしょう。また、裁判員に選ばれたときにも双方に平等な視点で事件を判断できると思います。

―――刑法を学ぶことで就活に必要な能力も身につけられれば一石二鳥ですね。刑法の学習にとても意欲が湧いてきました。島田先生、本日は本当にありがとうございました。