修論の成果がスカンジナヴィア臨床生理・核医学会の機関誌に掲載
林克さん(スポーツ健康科学研究科修了)の論文が、Scandinavian Society of Clinical Physiology and Nuclear Medicine(スカンジナヴィア臨床生理・核医学会)の機関誌である Clinical Physiology and Functional Imaging の電子版に掲載されました。
この論文では、水温30℃(一般的な温水プールの水温)と水温25℃(日本水連が定める競泳用・水球用公認プールの下限値)のプールで、20分間の水泳(楽~ややきついと感じるペース)を行い、血管や心臓に及ぼす影響が比較されました。その結果、25℃のプールでは、水泳後に体温(舌下温)が低下し、動脈や血流の検査からは、動脈が緊張したり収縮したりする様子が伺えました。また、心臓からの血流量は低下しており、血管の変化が心臓に負荷をかけていると考えられました。30℃のプールでは、これらの変化はありませんでした。
屋外プールや海水浴場など、水温25℃以下で水泳等が行われることは珍しくありません。特に、子どもや高齢者は環境温の影響を受けやすいとされており、プールの授業などでは、ラッシュガードや保温水着の着用希望に柔軟な対応が必要だと思われます。スポーツ健康科学研究科・スポーツ健康科学部では、今後も、体育・スポーツの実践に役立つ研究に取り組みます。
関連リンク
掲 載 誌:Clinical Physiology and Functional Imaging
タイトル:Acute increase in arterial stiffness after swimming in cooler water
著 者:Suguru Hayashi, Takeshi Otsuki
U R L:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/cpf.12717