損を避けたい?:社会心理学の講義紹介①
社会心理学の授業の中で、説得など他者への意図的な働きかけについての解説を行いました。その中で、行動経済学とも呼ばれる内容に触れました。人は利益を求めますが、同時に、損(不利益)も回避しようとします。むしろ、不利益を回避しようとする気持ちの方が強いという説明もなされています。
授業の中では、「どっちを買いたい?」という質問に実際に答えてもらい、受講生の回答をその場で確認しながら、実際に損を回避する気持ちの方が強いと確かめられるのかといったことを交えながら解説を行いました。
例えば、「色ノリが良いヘアカラー」vs「髪へのダメージが少ないヘアカラー」、「2割引きの1万円の商品」vs「合わなかったら返金してくれる1万円の商品」という選択肢で回答してもらう質問では、6割を超える人が不利益を回避できる選択肢を選ぶことが確認できました。
メリットを伝えるだけの接客(説得)が有効ではないことを考える時間を過ごしました。