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国際交流

交換留学で思ったこと(海南大学 鄒雨珂)

交換留学で思ったこと(海南大学 鄒雨珂)

流通経済大学に留学し、日本での生活を通じて、違う考え方、生活スタイルや習慣に触れていろいろな面で勉強になった。
 海南大学では日本語学科に所属していたので、よく「なぜ日本語を勉強するのか」という質問を受ける。たいていの人は、「日本の文化に興味があるから」と答える。しかし、日本文化の何が魅力的なのか、本当はあまりよく分かっていない。この疑問をもって、日本にやってきた。
 まず驚くのは日本の電車である。バスも電車もいつも時間通り運行している。電車が2、3分くらい遅れただけで、駅のスピーカーから遅延の原因やお詫びのアナウンスが流される。それに加えて、もし電車の遅れのせいで会社や学校に遅刻してしまう場合には、駅から遅延証明書を発行してもらえる。なお、電車の路線や時刻表は携帯アプリで簡単に検索できるということも、すごく便利だと思う。
 次に、日本人の気遣いにも感心させられる。日本で生活してみると、本当に暮らしやすい国だと感じる。日本人は他人に迷惑をかけないように行動する。すなわち気遣いのこころをもっていると思う。例えば、部屋に入る時に、他人のものであっても、脱いだ履物を揃えてくれたりする。駅やデパートのエスカレーターでは、急ぐ人のために片側を空ける。さらに、トイレでも細かいところまでサービスを提供する。子連れの人のために、おむつ交換台を用意されていること、音を気にする人のために「音姫」が設けられていること、予備用のトイレットペーパーがいつも手近に置かれていること、などがその例である。こういったところに日本人のやさしさを実感できる。
 最後に、街ではゴミ箱をあまり見かけないが、どこでもきれいに保たれていることにも驚いた。それは、みんながゴミを持ち帰るからである。日本では資源物のリサイクルに対する意識も高い。資源物の回収日になると、人々は指定の集積所に資源物を出しに行く。このような一人ひとりの普段からの努力によって、清潔感に溢れる環境が保たれているのである。この点において中国も学ぶべきだと思う。
 私はこの一年間の留学生活のおかげで、自分が教科書やテレビから学んだ「日本のこと」がまだ不十分であることに気づいた。これからも、もっと勉強して、日本についての理解を深めていきたいと思う。