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人手不足対策:倉庫ロボット、自動運転による宅配サービス

人手不足対策:倉庫ロボット、自動運転による宅配サービス

 大手通販企業は、多様なネット注文に効率よく対応するため、消費者の近くに大きな倉庫を建て品揃えも豊富にして優位に立とうとしています。

 ネット通販品を扱う倉庫の業務は、商品1個単位に行われ自動化しにくいため、その多くを人手に依っているのが通例です。倉庫が大きくなり商品の種類も増えてくると、(1)注文された商品の場所を探し当て、(2)注文数量分を取り出し(ピッキングし)、(3)荷造りして出荷する、といった作業に、より多くの時間と労力がかかります。ネット通販の伸展は、宅配業務だけでなく倉庫内業務にとっても深刻な問題であり、その解決が重要な課題となっています。

 対策のひとつがロボットの活用です。導入や導入に向けた取り組みが始まりつつあります。背景には、自動認識技術や情報通信技術の進歩、情報処理性能の向上などがあります。

 一例として、広い通販品倉庫の中で、注文商品の保管された棚の下にもぐり込み、丸ごと押し上げて掃除ロボットのように自在に移動できるロボットが導入され始めています。従来のように作業員が棚まで足を運ぶ必要はありません。上記(1)~(3)の作業に1時間強かかっていたものが15分程度でできてしまうといった結果も報告されています。

 さらに、ロボットの頭脳部分にそれを組み込むと、ロボットがモノの種類や形などを自分で判断してピッキングできるようになる画期的なコントローラも開発され(→リンク①)大きな期待が寄せられています。

 宅配業務においても、実用化はまだ先のようですが、自動運転により利用者の指定した場所・時間に荷物を届けるサービスの実験も始められようとしています(→リンク②)。うまくいくとドライバーの条件が緩和され再配達も削減できそうです。

流通情報学部教授 増田悦夫
通信・ネットワーク概論、情報応用システム論、情報システム実践講座、ネットマーケティング論、2~4年ゼミを担当