法学部

龍ケ崎 新松戸

Law

法学部

法律学科

学びの特色

  • 特色1

    法律系資格の取得を
    サポート

    司法書士や行政書士、宅地建物取引士、社会保険労務士といった士業の資格から法学検定試験まで、在学中の法律系資格の取得を正課や課外の授業でサポートします。

  • 特色2

    法科大学院を含む
    大学院の進学を支援

    法曹(裁判官・検察官・弁護士)を目指して法科大学院への進学を考えている人や、法律のことをもっと深く学ぶために大学院の法学研究科への進学を考えている人の進路・学習相談に対応します。

  • 特色3

    生活のどの場面でも
    活きる法律の知識

    法律は、どのような職業に就いても、また、日常生活の中でも関わってきます。つまり、法律の知識は、民間企業でも公務員でも、あらゆる進路で活きてくるとともに、生涯において必要な知識になります。

学びの分野

  • ビジネス法務

    #企業 #金融 #不動産 #物流 #国際取引 #法人税

    金融や物流、製造などのビジネスの現場で活躍できる人材を育成するため、民法、商法、物流関係法などを重点的に学び、企業の法令遵守や企業統治の意義を理解します。
  • 法律専門職

    #裁判 #ロースクール #司法書士 #行政書士 #宅建士 #知的財産

    法律関係の資格取得を目指し、官民いずれの世界でも活躍できる力を養うため、憲法、民法、刑法、商法などを中心に学び、法職や行政関連の仕事に就くことを目指します。
  • スポーツ法務

    #地域おこし #スポーツ #文化 #観光 #国際

    プロ契約、怪我・事故に関連した法律、スポーツ関連政策などを学び、スポーツと法、法社会学などに精通し、スポーツや企業・教育の現場で活躍できる力を養います。

法律学科の“実学”

  • 法の現場を通じて学ぶ
    法律実務演習

    裁判所に行って法廷の様子を見学する実習系科目。冤罪を生まないための厳格な手続きや、裁判員制度についてなど、法の現場を通じて実際に社会で役立つ知識を修得します。

  • 判例から学ぶリアルな民法の面白さ
    (大塚ゼミ)

    実際の判例をもとにした事例の検討を通じて、取引社会の基本ルールである「民法」について実践的に学びます。ときには他大学の学生とも一緒に議論することで、社会に出てからも役立つ法的な考え方を身につけます。

法律学科ゼミテーマ一覧(一部抜粋)

  • 法律のもう一歩先を考える(阿部ゼミ)
  • 憲法「を」学ぶ/ 憲法「で」学ぶ(前田ゼミ)
  • 弁護士と学ぶ民法の基礎知識の使い方 (西島ゼミ)
  • 契約法の使い方を実践的に身につけよう(大塚ゼミ)
  • 刑法を中心に法の基礎を学ぶ(信太ゼミ)
  • 会社法を中心に学ぶ商法領域の法の運用(王ゼミ)
  • 海と船と運ぶと法(大西ゼミ)
  • 競争と法(原ゼミ)
  • 「裁判」へ至らない「予防法学」を修得する(田尻ゼミ)
  • 「愛国」をキーワードに日本の近現代を考える(宮平ゼミ) など

カリキュラム

1年生

学びの分野
ビジネス法務
法律専門職
スポーツ法務
必修科目
基本科目
  • 1年演習
  • 情報リテラシー演習
  • データリテラシー演習
必修科目
専門共通科目
  • 市民と法
  • 民法1(総則)
  • 国家と法
選択必修科目
キャリア科目
  • 法学部生のキャリアデザイン

2年生

学びの分野
ビジネス法務
法律専門職
スポーツ法務
必修科目
基本科目
  • 2年演習
選択必修科目
専門基幹科目
  • 憲法B C
  • 民法2(物権)
  • 民法3(債権各論)ⅠⅡ
  • 家族法ⅠⅡ
  • 刑法(総論)ⅠⅡ
  • 行政法(行政作用法)ⅠⅡ
  • 法制史ⅠⅡ
  • 民事訴訟法ⅠⅡ
  • 商法(会社法)ⅠⅡ
  • 消費者法
  • 法律実務研究
  • 政治学原論ⅠⅡ
専門展開科目
関連科目
  • 法社会学
  • 経営学総論ⅠⅡ
  • ロジスティクス概論ⅠⅡ
  • 法律専門職特殊講義(宅建士)ⅠⅡ
  • 法と文化ⅠⅡ
  • 簿記論ⅠⅡ
  • 法社会学
  • 国際法ⅠⅡ
  • 法律専門職研究
  • 社会保障論ⅠⅡ
  • 地域起こし政策論
  • 観光の法と政策
  • 法と文化ⅠⅡ
  • スポーツとメディア
  • 警察・消防行政概説ⅠⅡ

3年生

学びの分野
ビジネス法務
法律専門職
スポーツ法務
必修科目
基本科目
  • 3年演習
選択必修科目
専門基幹科目
  • 民法4(債権総論)
  • 刑法(各論)ⅠⅡ
  • 刑事手続法ⅠⅡ
  • 商法(総則・商行為法)
  • 商法(保険法)
  • 商法(手形・小切手法)
  • 労働法ⅠⅡ
  • 社会保障法
  • 国際ビジネス法
  • 物流関係法
  • 知的財産法
  • 経済法ⅠⅡ
  • 倒産処理法
  • 民事執行・保全法
  • 行政法(行政救済法)
選択科目
専門展開科目
関連科目
  • 外国法
  • 税法(法人税法)
  • 国際協力論
  • 地域ビジネス実践講座
  • 税法(法人税法)
  • 法律専門職特殊講義(行政書士)ⅠⅡ
  • 法律専門職特殊講義(宅建士)ⅠⅡ
  • 国際協力論
  • スポーツと法(契約)
  • スポーツと法(事故・人権)
  • 危機管理論
  • 防災政策論
  • 法学特殊講義

4年生

学びの分野
ビジネス法務
法律専門職
スポーツ法務
必修科目
基本科目
  • 4年演習

授業Pick up

憲法A

日本国憲法は、国民一人ひとりが自由な人生を実現できるよう、日本国を運営する仕組みの基本を定める法です。1年生の段階では、国会、内閣、裁判所、地方自治といった、日本国を運営する仕組みの基本を学びます。日本国憲法は法学部で学ぶことがら全てを貫く基本中の基本で、非常に重要です。教員とともに、一歩一歩、丁寧に学んでいきましょう。

労働法Ⅰ・Ⅱ

近年、少子高齢化や共働き世帯の増加、産業の構造変化といった社会や経済の構造変化に伴い、日本の雇用社会は大きく変わり、労働法も新たな課題に直面しています。労働者とは誰か?という問題に始まり、労働基準法や、労働契約法、労働組合法といった労働に関する法制度はもちろん、さらには労働市場政策なども含めた基本的な制度や考え方を学びながら、新しい時代の雇用社会のあり方を考えていきましょう。

物流関係法

私たちが使っている物や食べている物はすべて、それを作った人たちから私たちのもとへ運ばれています。「運ぶ」すなわち「物流」は社会のインフラです。それでは、物流はどのようなルールのもとで行われているのか?この物流に関わる法について、特に、古代から大量の物を運ぶ手段であった船による海上運送に関する法制を中心に、陸・海・空の運送や倉庫に関わる基本的な私法上の制度を学びます。

STUDENT’S VOICE

犯罪被害者の救済策を
探究しています

私が学んでいる特別クラスの授業は先生との対話形式。クラスメイトは意欲的で、深く学びたい人におすすめです。現在は犯罪被害者を救う方法を探っていますが、法律では対応が遅く、心理ケアも不十分です。より良い救済策を、学びを通じて探っていきたいと思います。

法学部 法律学科 3年(取材当時)
酒巻 健さん

酒巻さんの1日のスケジュール

1 9 : 0010 : 30 3年演習(ゼミ)
2 10 : 4512 : 15
3 13 : 0514 : 35 刑法(各論)Ⅰ 刑法(各論)Ⅱ
4 14 : 5016 : 20 刑事手続法Ⅱ
5 16 : 3518 : 05 民法3(債権各論)Ⅱ 法律実務研究

法科大学院 ロースクール 進学

法科大学院を経て将来は弁護士へ

2年次の頃、当時のゼミの先生から「法科大学院を経て弁護士を目指したらどうか」と背中を押していただきました。ゼミの先生を始め、法律系の先生方から自分に適した勉強方法を伝授され、効果的な受験勉強ができたと思います。法律の知識とゼミで培った他者と協力できる力を、今後も活かしていきたいですね。

法学部 法律学科 濵本 龍弥さん

GRADUATES’ VOICE

法律を読み解く力が 「通関」の仕事に活きている

2019年3月 法学部 ビジネス法学科(現:法律学科)卒業
千野根 綾香さん

在学中にたまたま知った「通関士」に憧れを抱き、就職後もその想いが消えなかったので、転職して通関の仕事をしています。通関士とは、お客様の代わりに税関に輸出・輸入の申告をして許可を受ける仕事です。法律と深く関わる仕事なので、大学で得た法律に関する知識が業務でも活かされています。例えば、案件を取り扱う時、お客様と税関との間に立ち、貿易を円滑かつ正確に行うために法律を読み解く力を使い、取引する貨物が不正に国内に入ってくる貨物ではないかを確認します。また国外へ貨物を送る際には、安全保障に関わる貨物なども不正に海外へ流失することのないように仕事を行っております。授業を通してさまざまな法律に触れた経験から、今も抵抗なく『関税六法』と向き合えています。今後は通関士の資格を取得し、通関業務とお客様対応を両立できる人材になりたいです。

取得可能な教員資格

  • 中学校教諭一種免許状 「社会」
  • 高等学校教諭一種免許状「公民」

目指せる進路

  • 不動産業
  • 金融機関
  • 企業経営者
  • 法科大学院進学(弁護士、裁判官など)
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 宅地建物取引士
  • 社労士 など

最新NEWS

2025.10.10 学科トピックス お知らせ 法律学科 自治行政学科

留学生だからこそ法律を学ぼう!~すべての留学生に伝えたいこと〜  法学部で広がる未来の自分の可能性:第35回

 日本の大学に学びの場を求めて来日する留学生は年々増え続けていますが、その一方で、大学の学部・学科選びに苦労する方も多いようです。その選択は、人生の価値を形づくる大きな一歩です。では、留学生にとって本当に大切な学びとは何でしょうか。そして、大学での学びをどのように自分自身の成長につなげていけるのでしょうか。今回はその問いを手がかりに、本学法学部で商法系科目を担当し、自身もかつて留学生として日本に学びに来ていた王偉杰先生にお話を伺いました。

──王先生、本日はよろしくお願いいたします。先生も、かつて留学生として日本で学ばれていたのですよね。まずは、そのときのお話をお聞きしても良いですか?
:元留学生の王です。今日はよろしくお願いいたします。私は高校卒業後に日本に来ました。右も左もわからない18歳の少年がいきなり異国に来たわけですね(笑)。最初の頃は、アパートを借りるための契約や、アルバイトをするための手続きなど、色々な場面で戸惑ってしまうことがありました。

──日本での生活は大変だったのですね。その中で王先生は法学部へ進学されたわけですが、中国ご出身の王先生が法学部で学ぼうと思った理由も教えてもらって良いでしょうか?
:いろいろな場面で戸惑う中で「日常生活の中で法律の知識があったら助かるな」と実感したことが法学に興味を持つきっかけでした。そして勉強を続けるうちに、法律が社会のあらゆるところに関わっていることが分かり、法学部へ進学しようと決めたんです。

──ありがとうございます。では、今のお話とも関わりますが、一般的にいって、留学生の立場で、法律を学ぶ意義や魅力はどんなところにあるのかも教えてください。
:留学生が法律を学ぶことの意義や魅力は、まず日本社会の仕組みを理解できる点にあります。法律は、家族の関係から買い物、アルバイトといった日本社会のあらゆる場面に関わっているだけでなく、その内容も日本の社会や文化をもとに作られています。法律を学ぶことにより、日本社会の基礎にある様々な考え方に触れ、日本社会の仕組みを理解することができます。これは日本で生活している留学生にとって大きな学びになるでしょう。

──なるほど、法律を学ぶことで日本社会をより深く知ることができるんですね。
:はい。ですがそれだけではありません。法律を学ぶことにより、リーガルマインドを身に付けることができるという点も重要です。リーガルマインドとは、法的視点から物事を体系的に整理し、問題点を的確に抽出して、公正な解決へと導く論理的思考力のことです。法律の勉強は条文を暗記することではありません。大切なのは、「なぜこのルールがあるのか」、「このルールはどんな場面で役に立つのか」、「このルールで本当に問題を解決できるのか」といったことを考え続ける姿勢です。こうした思考の積み重ねを通じて、リーガルマインドが鍛えられ、磨かれていきます。リーガルマインドを身に付けた者はどの業界においても重宝されるでしょう。

──リーガルマインドという言葉は初めて聞きましたが、とても重要なものなのですね。
:そういうことです。さらにいうと、法律を学ぶことは、ルールを大切にする姿勢、つまりコンプライアンス意識の涵養にもつながります。ルールを守ることの重要性を理解しながら、多様な価値観を受け入れ、誠実に行動する姿勢を自然と身に付けることができるということです。これはどんな社会で生きるためにも必要な資質ですが、異国で暮らす留学生には、特に強く求められるものです。
留学生にとっては、社会の仕組みを知り、リーガルマインドを磨き、そしてコンプライアンス意識を育むことは、将来の可能性を大きく広げることにつながります。法学こそが、留学生が日本で未来に羽ばたくための最強武器なのです。是非この武器を手に入れてほしいですね。

──ありがとうございます。法律を学ぶことの重要性がよく分かりました。ですが、法学は留学生にとって難しくはないのでしょうか?
:確かに、最初は難しく感じるかもしれません。条文には独特の言葉遣いがありますし、理論も抽象的でとっつきにくい印象がありますからね。でも、だからといって、留学生が法学を避ける必要はまったくありません。むしろ「留学生だからこそ法律を勉強しましょう」と叫びたいところです。

──それはどういうことなのでしょうか?
:法律を学ぶことは、日本語の上達にも大いに役立つからです。法学は、説得力を競う「言葉の学問」ですから、条文や判例を読み解き、自分の考えを正確な言葉で整理して表現する訓練を常に行います。そのため、他の分野よりも日本語力を早く伸ばすことができます。言い換えれば、法律を勉強すれば、日本語力も自然に高まっていきます。まさに一石二鳥ですね。

──日本語の勉強にもつながるというのは留学生にとっては重要ですね。
:そのとおりです。また、学んでいくうちに、必ず法学の面白さに気付くはずです。法律は極めて合理的に作られています。高い合理性を備えた法律の内容は、私たち一般人の感性にも合致するはずです。法律の勉強を続けていると「なるほど」と腑に落ちる瞬間が次々に訪れ、ときには痛快感さえ味わえるでしょう。もちろん、留学生の場合にはすぐには納得できないルールもあるでしょう。これは文化的な背景が異なるからです。ですが、日本社会の仕組みを理解し、母国との違いを把握したうえで改めて考えてみると、「なるほど」感を味わうとともに、一段と深く法を理解することができるでしょう。それは留学生ならではの強みだと思います。

──ありがとうございます。では次に、法学部で学ぶ留学生には、将来どのような進路が考えられますか?
:法学部での学びは、実に幅広い分野で生かすことができます。本学法学部で学ぶ留学生も、リーガルマインド、コンプライアンス意識および国際感覚が評価され、その大半が、さまざまな民間企業に就職しています。また、学んだ法律知識を利用して宅地建物取引士、行政書士等の資格を取得し、専門家として特定の業界・分野で活躍する人もいます。さらに、法学を深く学びたいと考えて、大学院への進学を選んだ人もいますね。

──最後に、読者の方、特に進学のことで悩んでいる留学生へのメッセージをお願いします。
:進学先を決める際には、「将来どんな自分になりたいのか」をしっかり考えることが重要です。法律を学ぶことで、社会の仕組みを理解し、ルールを大切にする気持ちを培うことができます。さらにリーガルマインドを身に付けることで、社会で活躍できる力が高まり、将来の可能性も大きく広がっていくでしょう。法学は、日本での生活に必ず役に立ちますし、将来どの道に進んでも皆さんの支えとなるはずです。千里の道も一歩から、どうか安心してこの一歩を踏み出してください。私たち法学部の教員は、皆さんの挑戦を心から応援しています。

──王先生、本日はありがとうございました。

2025.10.01 学科トピックス お知らせ 法律学科 自治行政学科

身近な生活と法律のつながりを学ぶ!〜民法総則の授業の魅力とは〜  法学部で広がる未来の自分の可能性:第34回

法律は、私たちの日常生活と密接に関わっています。スマホの契約や友人とのお金の貸し借りも、実は「民法」という法律のルールに基づいて行われています。今回は本学法学部で「民法総則」の授業を担当する大塚先生に、生活に身近な例を交えながら、授業のなかで何を学べるのかを伺いました。自分や周囲の人を守る力を身につけることのできる、とても魅力的な授業となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。


──本日はよろしくお願いいたします。まずはじめに、大塚先生が民法を研究しようと思ったきっかけを教えてもらえますか?

大塚:民法を研究しようと思ったきっかけはいろいろあるのですが、一番の理由は、民法が私たちの生活に最も身近な法律だと感じたからです。例えば、友達にお金を貸したり、スマホを分割払いで買ったり、アパートを借りたり。こうした日常の何気ない行動一つひとつについての「ルール」を整理してくれているのが民法なんです。そう考えたらとても面白くて、民法を研究したいと考えるようになりました。

──ありがとうございます。では、先生が担当されている「民法総則」という授業ではどんなことを学ぶんですか?

大塚:民法にはたくさんのルールが定められているのですが、その「入口」にあたる部分が「総則」です。ここでは「社会生活の大原則」とでもいうべきルールが書かれています。例えば「18歳から大人として扱われる」といった年齢に関する決まりや、「契約はどうすれば成立するのか」といった契約の基本ルールが定められています。このような社会生活の基本ルールを学ぶのが「民法総則」の授業です。

──大学生や高校生の日常生活とも関係があるのでしょうか?

大塚:大いにあります。例えばアルバイトをするときの「雇用契約」、スマホやパソコンを買うときの「売買契約」、定期券の購入契約などは、すべて民法総則に定められたルールを基礎にして行われています。また、2022年から成人年齢が18歳に引き下げられましたが、これも民法総則に定められたルールです。18歳になれば保護者の同意なしに自分で契約ができる一方で、トラブルに巻き込まれるリスクも増えるという話は聞いたことがあると思います。このような社会問題の背景にあるルールを理解するのが、まさに民法総則の学びです。

──ありがとうございます。では次に、民法総則を学ぶ意義や魅力はどんなところにあるのかも教えてください。

大塚:大きな魅力は「自分や他人を守れるようになる」ということです。法律を知っていると、どんな行為が正しくて、どんな行為が不公平なのかを冷静に判断できます。例えば、友達が怪しい契約を結びそうになったときに「それは危ないかも」と気づいて止められるかもしれませんし、自分自身が不利な条件を押しつけられたときに「これはおかしい」と堂々と言えるようになります。ルールを知ることで、安心して生きる力を手に入れることができるんです。

──将来の進路にはどうつながるのでしょうか?

大塚:もちろん弁護士や裁判官といった法曹を目指す人にとっては必須ですが、それ以外の道にも役立ちます。会社員として契約を結ぶ場面、公務員として市民の相談に応じる場面、さらには日常生活の中でも役に立ちます。社会に出れば誰もが契約やルールと関わらずにはいられません。だから民法総則の知識は「一生もの」だと言えるでしょう。

──最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

大塚:「法律」というと堅苦しいものに感じるかもしれませんが、実際には法律は皆さんの日常のすぐそばにあります。アルバイト、買い物、SNSでのやり取りも、法律の枠組みの中で行われています。大学で民法総則を学ぶことは、社会の仕組みを知り、自分の力で未来を切りひらく準備をすることでもあります。少しでも「面白そうだな」と思った人は、ぜひ法学部で一緒に学んでみましょう。

──大塚先生、本日はありがとうございました。

2025.09.25 学科トピックス お知らせ 法律学科 自治行政学科

【法学部】島田ゼミが合宿を行いました

 9月8日から10日にかけて、法学部の島田ゼミが、千葉県千葉市(幕張)でゼミ合宿を行いました。
 今回の合宿では、「転売の法的な境界線とは―刑法的観点からの分析-」、「正当防衛と過剰防衛の違い」などについて、班ごとの調べ学習の成果を発表するとともに、「司法取引制度について」賛成側、反対側に分かれてディベートを行ったほか、刑法の判例を題材として、「放火罪の既遂時期」、「犯人が考えていたことと異なる結果が生じた場合の故意の成否」などの問題について、検察側、弁護側に分かれて裁判形式での討論も行いました。ディベートや討論では、司会進行だけでなく、勝敗を決める審判や裁判官役も学生が務め、充実した学びの時間を過ごしました。
 また、2日目の夜には懇親会も行いました。日中にときに笑いを交えながらも真剣に議論を交わしていた雰囲気とは異なり、ゼミ生同士の親睦を深める和やかなひとときとなりました。
 事前準備は非常に大変だったようですが、普段の授業よりも質問や批判・反論をする時間を十分にとることができ、3年生からも活発な発言を聞くことができました。ディベートにおける役割分担、テーマ決定、宿泊場所から懇親会の場所の手配まで、学生が主体的に行動してくれ、上級生が下級生をリードしつつ、互いに学び合う姿も見られ、ゼミ全体としての一体感や相互の成長を強く感じました。(担当教員)

【参加学生のコメント】
合宿では、難しい問題もありましたが、皆と楽しくディベートを行うことができ、自分から積極的に発言する良い機会となりました。また、食事を共にすることで交流も深まり、合宿を通じて貴重な社会経験を得ることができました。(法律学科3年)

ゼミ合宿を通じて、これまで大学生活の中でも関わることが少なかった先輩方と活動を共にすることができました。授業に関する話だけでなく、就活の体験談や雑談を交わす中で距離が縮まり、合宿に行ったからこそ得られた貴重な経験となりました。(自治行政学科3年)


2025.08.27 学科トピックス お知らせ 法律学科 自治行政学科

【法学部】法廷傍聴に行ってきました【実学】

法学部の学生が「法律実務研究」という授業の一環で、2025年6月19日・24日・26日に千葉地方裁判所松戸支部にて法廷傍聴を行いました。
この授業は、数週間の事前学習を経た上で、受講生たちが裁判所で行われる実際の刑事裁判を見学するというもので、法学部の提供する実学教育の取り組みの1つです。参加した学生の感想・意見をいくつか紹介します。

・ドラマにはない張り詰めた空気が漂い、弁護士、検察官双方が早口で話していたところにリアルさを強く感じた。これを機に個人でも裁判傍聴にも行きたくなった。

・今回の裁判傍聴で法律がどれだけ社会を支えているのかを実感しました。このような経験により裁判により深く興味を持ったため、プライベートで大きな事件の裁判を見に行きたいと感じました。

・裁判傍聴をしたのが初めてだったこともあり、ズッシリと重たい場の空気を実感できた。加えて、裁判というものがどのように行われているのかを間近で体感でき、司法制度がどれほど国の重大なものなのかも認識することができた。

・傍聴した事件の被告人に相談できる人がいれば、選択は変わったと思いました。つらくなった時に犯罪行為を選んでしまった事を残念に思います。今回の裁判傍聴はとてもいい経験でした。また傍聴に行きたいです。

・被告人は、しっかり教育やカウンセリングを受けて科学的に改善していくことができれば良いと感じました。今回初めて法廷傍聴をして、実際の裁判の雰囲気を感じ取ることができ、とても有意義な経験になりました。

・薬物依存の深刻さと恐ろしさがにじんでいた。自首し、自ら過ちを認めた被告人の姿勢には誠実さを感じたが、それだけで再発防止が保証されるわけではない。今後、医療的・社会的支援がどれだけ機能するかが、再犯防止のカギとなる。刑罰だけでなく、回復と支援を見据えた社会の対応が求められていると感じた。

2025.08.27 学科トピックス お知らせ 法律学科 自治行政学科

【法学部】オープンキャンパスで模擬裁判を実施

8月23日(土)新松戸キャンパスで行われたオープンキャンパスでは、模擬裁判を行いました。模擬裁判とは、架空の事件を題材に実際の裁判手続きを体験する活動です。


来場した高校生の中から6人が裁判員役、法律学習サークル法友会と龍法会の1~4年の学生が裁判官、検察官、弁護人の法曹三者をはじめ裁判所書記官、被告人、刑務官、証人などの役を務めました。2009年から裁判員制度が施行され、18歳以上の有権者は誰もが裁判員になる可能性があります。


今回の模擬裁判では強盗致傷事件の犯人性を争う事案を扱いましたが、参加者はみな、証拠に基づいて被告人が有罪か否かを考える難しさを感じたようでした。


最後に実務家であるアディーレ法律事務所の大西亜希子弁護士から解説をいただきました。被告人は裁判で合理的な疑問を残さない程度に有罪と立証されるまでは無罪と推定される「無罪推定の原則」があること、人々の判断にはバイアスがあり得ることなどを分かりやすく教えて下さいました。

流通経済大学法学部では、今回の模擬裁判のように体験による学びの機会を通じて、法が社会に果たす役割を考えていきます。

2025.08.18 学科トピックス お知らせ 法律学科 自治行政学科

【法学部】法学部生が国会を見学しました

法律サークル「法友会」「龍法会」を中心とする有志の法学部生が、8月4日(月)国会見学に行きました。本学卒業生である堂込麻紀子参議院議員のご紹介で、7月の参院選直後のタイミングに参議院を見学する機会に恵まれました。

貴族院を前身とする参議院には、天皇の御休所が設けられており、議場に押しボタン方式を導入するなど、衆議院と異なる点があります。当日は臨時国会の開会中で、テレビでよく見かける国会議員とエレベーターで乗り合わせる場面もありました。


堂込議員は学生と意見交換の時間をとってくださり、国会内事務所も訪問しました。政治について考える時間が十分にない現状、減税ばかりで財源が不明確な選挙公約、外国人に対する政策など多岐にわたる質問に堂込議員は一つ一つ丁寧にご回答くださいました。


参加した学生からは「政治の現場を肌で感じることで、議会の仕組みや政策への関心が高まった」「自分自身も日本の将来について考え、社会の一員として意識を持って行動していきたいと思った」といった前向きな感想が寄せられました。


貴重な機会を提供してくださった堂込麻紀子議員と事務所の皆様に心より感謝いたします。法学部ではこれからも法や政治の現場を直接体験する機会を通じて、学びを一層深めていきます。

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