自分を信じて努力を重ね、強い体と心を育てる。目指すのは、人命を救う海上保安官。

法学部 自治行政学科 2年 伊藤 健太

留学を通して培った「ハングリー精神」

僕が常に意識しているのは「どれだけ挑戦できるか」ということです。オーストラリアへの留学でハングリー精神が培われましたね。現地の人に「人間なんだから失敗もするし、迷惑をかけることもある。だから人の失敗を許せる広い心を持て」と言われたときに、海外の人が積極的に行動できる理由が分かりました。みんな失敗を恐れていないんですよね。見習わないといけないなと思って以降、「挑戦」は大きなテーマです。なぜオーストラリアを留学先に選んだのかというと、ライフセービング発祥の地だから。

ライフセービング部に所属しているので、どうしても本場のトレーニング方法やプロの考え方を学びたかったんです。ちょうどホストファミリーの方がライフセービングに携わっていたので、一緒に泳いだり走ったりしたんですが、やっぱりレベルが高い。まだまだ自分に足りないものがあるんだなと痛感しました。日本だけにとどまらず、世界で活躍するためにも、もっと成長しなくてはと思いましたね。

目標は世界で活躍する海上保安官

海上保安庁の特殊救難隊に入り、人命救助の最前線で活躍するのが僕の夢です。東日本大震災が起こったとき、祖父は宮城県に住んでいました。心配になり駆けつけると、幸い祖父は無事でしたが、信じられない光景が広がっていました。幼い頃に遊んでいた場所が壊滅するなど、いたる所に津波の爪あとが残っていました。悲惨な状況を目の当たりにして、「僕の大好きな海が人の命を奪うのを見たくない」と思ったのが、海上保安官を志すようになったきっかけです。特殊救難隊に入隊し、国際緊急援助隊の一員に選ばれると世界中の災害支援に向かうことができるんです。人命救助のスペシャリストとして、これほどの栄誉はないと思います。かなり困難な目標ですが、着実に努力を積み重ねて、そのステージまで上がっていきたいですね。

自分の道は自分で決める

法律や行政について学ぶことで海上保安官としての行動指針がより明確になると考え、自治行政学科への進学を決めました。どの授業もおもしろいのですが、「警察・消防行政概論」は特に刺激的です。教えてくれる先生は、実際に東日本大震災の救難活動で指揮を執った方。「周りに何を言われても、人を助けるために最善の行動をとるべきだ」という言葉に、命を救うためには相当な覚悟が必要なんだと気づかされました。ゼミや授業、部活動を通して、日に日に夢に対する想いが強くなっています。日頃は失敗を恐れずに挑戦することを心がけていますが、命に関わる現場での失敗は許されません。

大事な場面で力を発揮するためにも、いまのうちに失敗から様々なことを学びたいですね。無謀なチャレンジだと笑われることもあるでしょうが、人の目を気にしながら行動していると、うまくいかなかったときに後悔してしまうと思うんです。僕は僕自身を信じているので、自分で道を決めて、目標を達成するために一歩ずつ歩みを進めていきたいですね。

※掲載内容、学年は取材時のものを採用しています。

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