大人は“子供の教科書”保育士が忘れてはいけないこと 子供たちはいつも大人をみている。自分の言動すべてが教育につながる、ごまかしの効かない保育士の仕事を全うしたい。

社会学部 社会学科 4年 吉田 瑞希

大人は子供の教科書

子供は時として、大人以上に大人のことをよく見ています。保育実習で驚いたのは、物腰の柔らかいお母さんの子供は、どこか穏やかな雰囲気であったり、しっかりしている印象のお母さんの子供は、意味が分かっていないまま大人びた発言をしていたりすることです。子供は細かいところまで見ている、大人は子供の教科書であるということを知って、私も大人として恥ずかしくない行動をしなければダメだと強く思うようになりましたね。また保育士は、子供の命を預かるという責任の重い仕事であることも再確認できました。どんな時も中途半端な行動は絶対に許されない厳しさも学びました。

小・中学校の職業体験を思い出して

大学に入学した4年前は「就職活動が一層厳しくなる」と騒がれていた時期で、元々「将来へ向けて手に職をつけたい」という希望があったので、保育士免許を取ることができる社会学科への進学を決めました。保育士になりたいと思った理由は、小・中学校の職業体験で何度か保育園に行ったことがあり、保育士という仕事に強い関心があったからです。現在は目標に向けて勉強を重ねています。3年生のゼミでは子供の発達・発育を学び、元体操選手の先生から「子供と一緒に楽しめるダンスプログラムを作る」という授業を受けていたので、保育実習でも子供と楽しくコミュニケーションを取ることができました。子供と触れ合う経験が増えると、子供のことがますます好きになっていきましたね。現在は大学生活の集大成として、卒業論文の執筆に励んでいます。

心に訴える

保育士を目指しつつ、高校に引き続いて大学でも吹奏楽部で活動していました。高校時代は自分の演奏技術を磨くことに力を入れていましたが、大学に入ってからは後輩に指導することや、団結していくことの重要性に気がつきました。高校時代は、引っ張っていくことが得意なタイプではなく、大学で後輩を指導する立場になった時には戸惑いもあったのですが、人は経験することで成長できるものなのですね。後輩も、私自身も、技術だけではなく心も着実にステップアップすることができました。吹奏楽は個人競技ではありませんし、またスポーツなどのように客観的な結果が出るものでもないので、皆と協力して、大会では審査員や観客の心に訴えかけないといけません。保育士という仕事も「心に訴える」ことが重要だと思います。子供たちとしっかりと向き合い、吹奏楽部で学んだことを活かして、子供の心に寄り添える保育士になりたいです。

これから進学を考える高校生へ

大学生活が充実するかどうかは、自分次第です。中途半端な過ごし方では、それなりの結果しか出ません。自分の選んだ道を、自信を持って進んでください。

※掲載内容、学年は取材時のものを採用しています。

他の学生を見る