人見知りの学生とも、話してみれば意外と面白くて。
あれは、ゼミの実習でのこと。私以外、全員“人見知りさん”の班にポンと入れられた時は、「やっていけるかな?」と正直、不安でしたね(笑)。ここでは「人見知りとコミュニケーション障害の違い」を研究するために、わざと人見知りの学生を集めた班を作ったのですが、最初の顔合わせでは誰も目を合わせずシーン・・・。でも彼らとは予想以上に仲良くなれたんです。例えば「どんなアニメが好きなの?」と話題を振れば我さきに答えてくれるし、パソコンの知識も豊富。そんな彼らが人気アニメを散りばめて作った企画書が発表でウケた時は、メンバー全員もうニヤニヤして!人が心を開く瞬間っていいですよね。
自分の発言に責任を感じた、模擬カウンセリング。
そもそも私が社会学科に進んだのは、親友の一言がきっかけでした。いじめに遭っていた彼女の相談にのるうちに、少しずつ笑顔が戻り、「まやちゃんは、カウンセラーに向いてるよ」と。今は社会福祉士を目指し、模擬カウンセリングにも挑戦中です。例えば演習では、障がいのある息子の暴力に悩む母親が「もう限界です」と訪ねてくるという設定で、実際に1時間以上カウンセラー役を務めたんです。「辛かったですね」「施設に入れることで後悔しませんか?」。相手の視点に立ちながら解決策を探っていくのですが、正直、私の一言で誰かの人生が変わるのは怖い。でもだからこそ高齢者やDV被害者の方などの“言いたくても言えない”心の声を聴き取る力をつけなければと必死です。
吊り橋理論から瞳孔の観察まで、心理学って奥深い。
ところで皆さんは「吊り橋理論」をご存知ですか。吊り橋の上では、恐怖によるドキドキが恋愛感情にすり替わるというもので、実際に女性調査員が吊り橋の上で電話番号を渡すと、殆どの男性から電話が来るそうなんです。そんな実験の話を聞けるのも心理学の授業。他にも自分を見る相手の瞳孔が開いていると好意があるといった研究もあり、学ぶ程に面白いんですよ。そうそう。冒頭でお話しした「人見知りとコミュニケーション障害の違い」ですが、人見知りは“お店で店員さんに注文はできるものの、世間話はできず”、一方のコミュニケーション障害は“注文も難しいのではないか”と仮定して、現在チームで研究中です。目には見えない心の動きを解明するために、勉強あるのみですね。
実際に街に出かけて、声なき声に耳を傾けたい。
最近ニュースで衝撃を受けたのは、漫画喫茶に寝泊まりしている若い世代が多いということ。彼らは生活保護制度を知らず、相談する術も持たないため、そうした子の元に自ら出向いてサポートできる社会福祉士になれればと。そして長年抱いていたもう一つの夢“歌手”に向けても動き始めたところです。一見、別の夢に思えますが、歌も心を支えるものであり、人の痛みに寄り添うという意味で私の中では繋がっている。人知れず苦しんでいるまだ見ぬ誰かに、カウンセリングで、歌で、「大丈夫だよ」と伝えられる人になりたいと思います。
阿部さんよりひとこと
社会学科3年
阿部 まや
REALな一問一答
- 出身地 千葉県
- 血液型 O型
- 星座 かに座
- 趣味 カラオケ、合気道
- 出没スポット 柏
- 好きな音楽 ロック
- 好きなアーティスト T.M.Revolution
- 好きな食べ物 オムライス
- 今一番行きたい国 フランス
- 愛読書 神永学さんの作品
- 尊敬する人物 西川貴教さん
- 自分を動物にたとえると パンダ
- 休日は何をしている? プール、バイト
- 好きな言葉 継続は力なり
- 子供の頃の夢 歌手
- 10年後、何をしている? 社会福祉士 or 歌手
- RKUの一番の魅力 パンがおいしい
- 高校生にひとこと 夢を持つことが何よりも大切!
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※掲載内容は取材時のものです。また学年は2015年6月現在のものを採用しています。