7.地域別に見た「施設」などの配置状況


 ここまでで、調査票にある質問項目の度数分布に関する集計は、ほぼすべて完了したことになる。しかし、集計の方法は度数分布表を出すことにとどまらない。2つ以上の項目間の関係を分析しようとすれば、多種多様な膨大な集計が可能となる。

 これから先は、項目間の関連を明らかにするための本格的分析作業が待っていることになるが、ここではその第一歩として、これまで見た「施設・設備・備品」「配慮」「制度的施策」「支援する人や組織」の地域別の違いを集計した結果を示すことにしよう。地域は、北海道から九州・沖縄までの9つに区分する。個々の施設の有無ごとにこれら9地域の配備の有無を見るとなると表が煩雑になりすぎるので、項目ごとの質的な違いを捨象して、ここではたとえば「施設・設備・備品」は配備数を地域ごとに平均してみていくことにしよう。


表7.1.「施設・設備・備品」配備数の地域別平均と標準偏差


 表7.1を見ると、肢体不自由生徒のための「施設・設備・備品」数の平均は、北海道で1.39、東北で0.81、関東で1.27、…、などであることがわかる。このように地域別にみると、障害生徒向けの「施設・設備・備品」配置の状況には違いが見られるところもあるが、もともと配備数の少ない視覚障害生徒・聴覚障害生徒向けの「施設・設備・備品」に関しては数値上の違いは小さくなって比較することは難しい。



表7.2.「配慮」数の地域別平均と標準偏差


 次に、障害のある生徒への配慮について、その数の平均を地域別に集計した結果を見よう(表7.2)。先ほどの表にも同じような傾向を見て取ることができるが、一貫してこれらの平均が高いのは近畿地方であることがわかる。「施設・設備・備品」「配慮」のいずれをとっても、すべての障害種別において配備数・配慮数とも平均では第1位となっており、際立っている。



表7.3. 「配慮」数の地域別平均と標準偏差




表7.4.「支援する人と組織」数の地域別平均と標準偏差


 表7.3の制度的施策の実施数、表7.4の支援する人と組織数にも、この傾向は明らかである。平均に多少の違いが見られるものの、このほか地域の傾向は必ずしも明らかではない。これより分析を進めるためには、統計的検定などを用いたより詳細な地域差の検討が必要だろう。





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